2012年11月16日金曜日

WBCへ

親善試合とは言え、キューバとの試合が始まりいよいよWBCが始まるという実感も湧いてきました。
そこでここ数ヶ月の間色々あったWBCについて個人的に思ったことを一つ書いていきたいと思います。

それはMLBに対する批判についてです。
収益分配のことでMLBは日本で批判にされされていましたが、中には私と同じくMLBとNPBの派遣人数の比を考えれば特に不平等というほどではないのではないかという意見もありました。
そしてそれに対して”国際大会なのだから組織単位ではなく国単位で語るべき”という反論も多く見られました。

しかしこの反論は明らかに的外れだと私は思います。
例えばそれぞれの負担・利益なども国ごとに分配したとしましょう(国ごとにするなら当然利益だけでなく負担もです)。
まずは負担ですが、移動費・宿泊費、そして選手に対する保険金などがあります。
全員有名どころのメジャーリーガーで固められるアメリカ代表は、保険金などの負担は間違いなく最も多額になりますが問題なく負担することができるでしょう。
日本代表も、MLB選手はそんなに多くないので保険金を含めても負担できるかもしれません。
ではドミニカやベネズエラなどの貧困国でかつメジャーリーガーがほとんどの国はどうなるのか?
NPBやMLBのように国内で多額の資金を捻出できる機関がないこれらの国は、MLB選手を出せば優勝候補になるだけの力を持っていますが、莫大な保険金などを負担することができません。
そうすると払える範囲の選手を集める、つまりマイナーリーガーや全くの無名選手でチームを編成せざるをえなくなります。
果たしてお金の問題で弱体化が必至な強豪国があるのに国ごとの分配にするのが正しいのか?
国ごとで語るべきとおっしゃる方々はそこをしっかり考えていただきたい。
日本は非常に恵まれた国であり、世界にはそんな恵まれた国ばかりではないということを。
日本の主張は日本には有利になっても他国にとっては死活問題にまで発展するのです。

ある程度どこの国でも国内でプロリーグを持っているサッカーとは次元が違うのですから、野球ではどうしても組織単位で話をするしかありません。

2012年11月13日火曜日

MLBとNPBの比較”三振と四球”

一般的なイメージとして外国人選手は三振が多い、日本人選手は当てにいくので三振が少ないというイメージがあります。
果たしてこのイメージはデータで裏付けられるのかを検証してみました。

以下は2012年のデータです。

MLB
三振 36426 四球 13740
NPB
三振 10775 四球 4311

ここから一チームの一試合における三振数と四球数をそれぞれ計算すると

MLB 
三振率 7.5 四球率 2.8
NPB
三振率 6.2 四球率 2.5

またBB/Kは
MLB 0.37
NPB 0.40
という数値でした。

これは一年分のサンプルでしかありませんが、他の年も多少は上下してもそれほど大きな違いはないはずです。
MLBは四球も三振も多い、NPBは四球も三振も少ないというのがデータとしても裏付けられますね。
ただMLB三振率はもっと高いかと思っていたので、NPBと1ポイント程度しか変わらなかったのは少し意外でした。
MLBの投手の奪三振力の高さも関係しているでしょうけど、三振を恐れない、投手に球数を投げさせることを重視しているMLBの打者のスタイルがわかりますね。