2015年6月25日木曜日

ナ・リーグ西地区各チームキープレイヤー

アリゾナ・ダイヤモンドバックス

アーチー・ブラッドリー(22)
ヘイレンとウェブという二大エースを擁していた日々も今は昔。ダイヤモンドバックスは近年投手力の低下に苦しんでいる。2013年にはコルビンという若きエース候補が出現も、その後早々にトミー・ジョン手術により今もまだ離脱している。いずれ復帰はするが、その際に負担を軽減するだけの強力な先発投手の存在は必須だろう。そうなる可能性が高いのがこのブラッドリーだ。ポテンシャルの高い本格派で本来なら昨季メジャーデビューして活躍していたはずだが、それでもまだ22歳。今季はメジャーのローテーションへの定着を目指したい。

ヤスマニ・トーマス(24)
ゴールドシュミットという絶対的な打者を擁する打線に必要なのは彼の前に塁に出る打者と後ろでサポートする打者。近年キューバ人選手がMLBを沸かせているが、今季その役目を担う可能性のあるトーマスは、ゴールドシュミットに次ぐ打者として活躍できるポテンシャルがありそうだ。まだその実力の程は不透明な点が多いが、今季終了した時点でどれくらいの数字を残しているのか注目だ。


コロラド・ロッキーズ

タイラー・マツェック(24)
ダイヤモンドバックス同様投手陣に困っている、いやそれ以上に困っているロッキーズには数年前のヒメネスのようなエースを必要としている。昨季厳しい条件下である程度期待のできる数字を残したマツェックには、今後そういう活躍をしてもらいたいところ。現在は制球難でマイナー落ちしており、早期の克服が望まれる。

カルロス・ゴンザレス(29)
ゴンザレスと言えば数年前まではスーパースターであり長期大型契約も結んでいるわけだが、まだ老け込む歳でもないのにも関わらず怪我の多さが影響したのか数字を大きく落としている。同じ怪我が多いロッキーズの同僚トゥロウィツキは出場さえすれば数字を残すだけにゴンザレスの不振は印象が悪い。彼が復調してもロッキーズは苦しいだけに復調しなければますます苦境に立たされることになる。


ロサンゼルス・ドジャース

ブレット・アンダーソン(27)
カーショウ、グレインキーに次ぐ非常に優秀な3番手として活躍していたリュの今季絶望により、3番手投手の出現が急務になっている。今季その穴を埋めるべく奮闘しているのがアンダーソンだ。元々将来を有望視された左腕だったが、毎年のように大きな怪我をしてここ4年間で100イニングに到達した年がない。実力は間違いないだけに今季はシーズン終了まで長期離脱なく活躍したい。

ジョク・ピダーソン(23)
ケンプを放出したドジャースにはもちろんその代わりを用意する算段があった。それがマイナーで大活躍していたピダーソンだ。そしてその目論見は今の所うまくいっており、攻守ともにレベルの高い活躍で新人王の有力候補になっている。そのパフォーマンスはもはや新人の域を超えてドジャースの主力の一人だ。


サンディエゴ・パドレス

タイソン・ロス(28)
昨季はオールスターにも出場したロスはのパドレス移籍後の活躍ぶりは素晴らしいが、今季は初の200イニング到達と200奪三振を目指したいところ。シールズがエースとなった今季のパドレスにおいて2番手以降を担う存在として非常に重要な投手だ。

マット・ケンプ(30)
オフのパドレス大補強最大の目玉であったケンプは、当然成績もそれに伴うものを残さなくてはならない。幸いにも昨季はある程度数字を回復させたため期待されたが今季はこれまでキャリア最低の出来だ。投手有利のホームだけでなくアウェイでも数字を残せていないあたりが非常に気になるところ。


サンフランシスコ・ジャイアンツ

マット・ケイン(30)
6年連続200イニングとタフさと安定感がウリだったケインのパフォーマンスが2013年から落ち始め、今季は怪我によりまだリハビリ段階にある。復帰は近いがまた以前のような安定感を取り戻すようなら西地区の他チームにとっては非常に大きな脅威になるだろう。

ブランドン・ベルト(27)
ポージー、ペンスと右の強打者はいるものの中々左で長打を打てる打者に恵まれていないジャイアンツ。潜在的にパワーにおいて高いポテンシャルを秘めるベルトはそれがうまく開花されないままここまで過ごしてきている。しかし昨季は61試合で12本塁打と20本以上打てる可能性をみせてくれた。2013年がキャリアハイとなるにはあまりにも惜しい素材だけに、そろそろ強打者として花開いてポージーとのクリーンナップを形成したいところだ。


2015年6月21日日曜日

マックス・シャーザー あわや完全試合のノーヒッター達成

おそらくMLB史上有数の、悔いの残るノーヒッターだったのではないだろうか。
今季からナショナルズでプレーしているマックス・シャーザーがノーヒットノーランを見事達成した。ナショナルズの投手としては昨季のジョーダン・ジマーマンに続き史上2人目の達成で、今季のMLB全体ではジャイアンツのヘストンに続き2人目ということになる。
その大型契約から伺える期待値以上の活躍ぶりでサイ・ヤング賞の有力候補であるシャーザーだが、これが初めてのノーヒッターとなった。ただ非常に惜しかったのは9回2アウトまでは完全試合だったということだ。9回2アウトからヒットを許し大記録を逃すというのは日米問わずよくある話ではあるが、今回許したのはヒットではなく死球だった。最後の打者とするべくシャーザーがホセ・タバタに投じたボールはタバタの肘に当たった。タバタが避けようとしたが故に当たってしまったような軌道だったために、なんとも悔いが残る1球だった。ヒットでも四球でもなく死球で大記録を逃すというのは計り知れない悔しさがあるだろう。しかし結果的にはノーヒッターという、こちらも十分すぎるほどの大記録を達成した。復帰したブライス・ハーパーが景気付けにホームランを打つなどファンにとっては非常に楽しめる試合だったにちがいない。
これで8勝5敗と抜群の安定感の割に貯金が少ないシャーザーだが、勝敗はともかく内容はキャリアハイと言ってもいい移籍初年度。ゲリット・コールらライバルも強力だが、両リーグでのサイ・ヤング賞獲得は十分に視野に入っている。

A・ロッド 本塁打で通算3000安打達成

薬物にまみれようともやはりスター。アレックス・ロドリゲスが先日の2000打点に続き3000安打を達成した。記憶に新しいところでは2011年に元同僚のデレク・ジーターがヤンキース史上初の3000安打を本塁打で達成したが、本塁打での達成はウェイド・ボッグスに次ぐ史上2人目だった。A・ロッドはこれで史上29人目の3000安打達成者であり、史上3人目の本塁打での達成者ということになる。また、3000安打・600本塁打・2000打点を達成したのはハンク・アーロンに次いで史上2人目だ。この記録の是非については、議論の的になるだろうがそれを語るのは彼が引退した後にしたいと思う。今はただこの史上有数の大記録を祝福したい。
ちなみに次に現役で3000本を達成しそうなのはイチローだ。イチローはMLBで現在2886安打。起用法を見る限り今季中の達成は厳しいが、うまくいけば来季中には達成することができるだろう。

2015年6月14日日曜日

A・ロッド 通算2000打点を達成

39歳のアレックス・ロドリゲスが本塁打で通算2000打点を達成した。
打点という成績自体は1920年にでてきたもののため、記録媒体によって異なる点がいくつかあるのだが、Baseball-Referenceによると現在のA・ロッドの2001打点はハンク・アーロン(2297打点)、ベイブ・ルース(2214)、キャップ・アンソン(2075)に次ぐ史上4位の記録だ(1920年に打点が公式化されてからの記録ではアーロンに次ぐ史上2位)。

以下はA・ロッドのコメント。

”打点とは面白いものだ。周りの協力なくしてはありえず、自分がシアトルにいた時や20代の時の素晴らしいチームメイトや友人たちを思い出させてくれる。とてもユニークなスタッツだよね。”
”我々にとって最も重要なことは試合に勝つことだ。そして試合に勝つには点を入れるしかない。だから打点と得点というのは最も重要な要素なんだよ。”

彼は今回の試合によってさらに666本塁打、2995安打に到達している。今季いくつものレジェンドの記録を塗り替えてきている彼だが、これから数日中に3000安打というさらなるレジェンドへの扉を開けることになるだろう。


2015年6月12日金曜日

ナ・リーグ中地区各チーム投打のキープレイヤー

シカゴ・カブス

ジェイク・アリエッタ(29)
昨季のアリエッタは、期待されながらも炎上を繰り返したオリオールズ時代とは別人だった。規定投球回数には届かなくともその働きはエース級のものだったと言えよう。しかし”これから”のチームであるカブスにおいてはその働きぶりを今季以降の数年間も見せなくては意味がない。新加入のレスターが少なくともエース級のパフォーマンスを今後3年程度は維持するとして。アリエッタには左右のエースの一角になることがのぞまれる。

クリス・ブライアント(23)
ついにベールを脱いだ期待の強打者は今の所期待に違わぬパフォーマンスを見せていると言えよう。今後10年に渡ってカブスの中軸を担っていくかもしれない打者だけに、ファンも彼の活躍ぶりには一喜一憂しているはずだ。とにかく新人王をとるくらい打つことができれば、おのずとチームの好成績にも結びついてくるだろう。


シンシナティ・レッズ

ジョニー・クエト(29)
2011年以来故障での長期離脱もありながらここまで安定して一線級のパフォーマンスを続けているクエトもオフにはFAになる。昨季はカーショウさえいなければサイ・ヤング賞間違いなしの圧倒的な成績で、今季も好成績ならFA市場では引く手数多になるはずだ。またシーズン途中でのトレードでの可能性も高く、アストロズなどが興味を示しているとも言われている。もはやレッズに残る可能性は低いが、将来のためにプロスペクトを大量に獲得したいレッズに、クエトの動向は今後に大きな影響を与えてることになる。

ビリー・ハミルトン(24)
現役で最も100盗塁に近い男ハミルトンは非常に苦しんでいる。そもそも出塁できなければ盗塁など出来ないわけで、出塁率が3割を切るようではいくら盗塁をしてみせたところで戦力にはならない。しかしやはりロマンがあるのも確かでほんの少しのきっかけで変わりそうな予感もする。今季は昨季と比べて盗塁の精度は向上しており、後は打撃向上を待つのみだ。


ミルウォーキー・ブルワーズ

ウィリー・ペラルタ(26)
デビュー以来ここまで順調に育ってきている印象のある速球派のペラルタ。その割には奪三振が少ないなど課題も少なくはないのだが、今季はブレイクの年になることを期待されている。ピッチングスタッフが非常に乏しいため、昨季程度の投球ができればもはやエース格だ。

ライアン・ブラウン(31)
チームのスターも薬物の手にかかれば嫌われ者へと変貌してしまう。昨季は大きく成績を落としてしまったため、今季は薬物なしでも活躍できるというところを証明しなくてはならない。チームとしても巨額契約が残っているだけにOPS.850くらいは打ってもらいたいところだ。


ピッツバーグ・パイレーツ

ゲリット・コール(24)
2011年の全米1位投手はここまでスターへのステップを順調に駆け上がっている。昨季は故障がもったいなかったが、今や彼はMLBで最も期待される若手投手の一人。そしてその期待に違わぬ活躍ぶりで今季はサイ・ヤング賞の最有力候補である。今季の期待値は最低でも200回 防御率2点台といったところか。

グレゴリー・ポランコ(23)
マッカッチェン、マーテが揃う外野陣の最後のピースとなるべきポランコは昨季メジャーデビュー。3割20本30盗塁を狙う選手へと成長することが期待されているが、今季はとにかく打線の上位を担う打者としてふさわしい数字を残すことが重要だ。


セントルイス・カージナルス

カルロス・マルティネス(23)
小柄ながら、今季から先発投手として待望のローテーション入りを果たしたマルティネス。カージナルス最高の有望株であり、制球難さえ改善されればエースになるだけの実力を持っている。数年後にはサイ・ヤング賞候補の一人として名を連ねていてもおかしくはなく、今季はすでにその片鱗を見せている。

ジェイソン・ヘイワード(25)
事故により若きタベラスが命を起こし、将来の外野の構想が狂ってしまったカージナルスがその穴埋めに獲得したヘイワードだが、ブレーブスがトレードに応じたことからもわかるように守備こそ一級品ながら攻撃面においては当初グリフィーとも比較された実力は発揮できていない。あるいはおれが彼の限界なのかもしれないが、年齢から考えてもまだまだ向上の余地があるはず。守備力は非常に高いだけに少なくとも2012年の水準に戻りさえすればリーグ屈指の外野手となることができる。



2015年6月11日木曜日

ナ・リーグ東地区各チーム投打のキープレイヤー

アトランタ・ブレーブス

シェルビー・ミラー(24)
2013年にテヘランとも新人王争いを繰り広げたミラーだが、昨季はやや苦しんだものの2年連続2桁勝利を記録することには成功した。将来のカージナルスのエースと期待された彼はトレードにより今季からはブレーブスでプレーすることになったが、彼のブレーブスにおける役割は非常に重要だ。キンブレルをも放出したことによって解体気味になっているブレーブスだが、例年強力な投手陣を形成するのがウリになっているこのチームにはやはり絶対的エースが必要だ。そうなる可能性があるのがテヘランとミラーの2人。テヘランが大きな不振に陥っている今、ミラーの活躍は必須だ。

アンドレルトン・シモンズ(25)
アップトンとヘイワードという主力打者を失ったブレーブス打線には、強打者といえるのはもはやフリーマン1人しかいない。フリーマンをサポートできるような打者が必要だが、現状そのポテンシャルが一番高そうなのは2013年に17本塁打という一定の長打力を見せているシモンズだ。今はまだ守備の人という域から脱していない彼が最低でも15本以上は打てるようになればブレーブス打線に違いが生まれるはずだ。


マイアミ・マーリンズ

マット・レイトス(27)
ピッチングスタッフが揃いつつあるマーリンズにおいてエースと言えるのは現在リハビリ中で今季中に復帰を見込まれるホゼ・フェルナンデスだ。しかし強いチームにはエースを支える優秀な2,3番手が存在するもの。このチームでそうなるべ投手はレイトス以外いないだろう。パドレスで優秀な成績を残しレッズへトレード後も活躍しながら今季は怪我の影響もあってか絶不調だ。フェルナンデスが今季途中での復帰であることを考えてもマーリンズに今季プレーオフの可能性は薄いのだが、最低限フェルナンデス、レイトスという若き2本柱を確立することが最重要なのではないだろうか。

クリスチャン・イェリッチ(23)
今季開幕前リーグ屈指の外野陣と言われたイェリッチ、オズーナ、スタントンの陣容。その中でもイェリッチは走攻守揃った理想的な1番打者として大きく期待されていた。ところがふたをあけてみればここ2年から考えると予想外にも思える不調ぶり。主軸にスタントンが構えているだけにその前にどれだけランナーをためられるかが重要な状況で、イェリッチが仕事をできないようではマーリンズの将来的な構想にも関わってくるだろう。


ニューヨーク・メッツ

マット・ハービー(26)
投手でキープレイヤーと言うなら彼しかいないだろう。スローリハビリを経てトミー・ジョン手術から復帰したハービーはメッツの最高の希望だ。今季トミー・ジョン手術により全休のザック・ウィーラー、今季デビューした最高の有望株ノア・シンダーガードとともに将来の本格派投手3本柱ができることを予想されているわけだが、その中でもエースをはるのはハービーになるはずだ。2013年の活躍ぶりはそう思わせるのに十分なものであり、今季はとにかく彼がしっかりエースであることを示すことがのぞまれる。

トラビス・ダーノー(26)
そろそろメッツもライトにつく生え抜きのスター打者が欲しいところ。強打者というならばデューダがいるが、やはり若い頃からの期待度という点ではダーノーが一番だ。期待されながら結局思うような活躍を見せられていないのは気になるが、彼に頼りたくなるほどメッツの野手には期待の若手などはいない。現状はDL入りしているが復帰後、3年目の正直となるだろうか。


フィラデルフィア・フィリーズ

コール・ハメルズ(31)
はっきり言って将来性のないフィリーズだが、トレードの噂が絶えないハメルズはトレードで若手有望株を獲得する駒として重要な存在だ。このチームで最もトレード価値があるだけに、彼が今季しっかりエース級の活躍を見せシーズン途中ないし今オフ以降にどれだけの有望株に交換できるかというのはフィリーズの進退にも関わる。

マイケル・フランコ(22)
このチームにおける数少ない期待の若手フランコ。2013年にはマイナーで31本塁打を放つなどパワーのポテンシャルは高い。今季はとにかくレギュラー定着、そして二桁本塁打越えがノルマだ。


ワシントン・ナショナルズ

スティーブン・ストラスバーグ(26)
史上最高クラスの先発ローテーションが出来上がったナショナルズ。シャーザー、ストラスバーグ、ジマーマン、ゴンザレス、フィスターという陣容はあまりにも豪華だがこれはFAになる投手もいるためおそらく今季限りで解散になる。しかし来季以降のことも考えるならドラフト史上最高の逸材と言われたストラスバーグの覚醒がそろそろ見たいところ。特に彼には今季プレーオフで暴れてもらわなくてはならないため、現状不調でDL入りはしているがシーズン後半は絶対に復活し、これまで以上の活躍をしなくてはならない。

ブライス・ハーパー(22)
投手でドラフト史上最高の逸材がストラスバーグなら野手ではハーパー。デビュー以来の彼のメジャーでの活躍ぶりは、並のスター候補なら十分でもブライス・ハーパーという名前からすると物足りないものだった。いつトラウトのようなリーグを代表するようなスーパースターへ変貌するのか、それともこの程度の選手だったのかとファンをヤキモキさせてきたハーパーだがついに覚醒。現状MVP最有力候補であるだけではなく、プレーオフに入れば彼の存在は自チームにも対戦チームにとっても最も大きなものとなる。それにしても恐ろしい選手である。

2015年6月10日水曜日

新人投手クリス・ヘストンがノーヒッター達成

2015年初のMLBノーヒッターがジャイアンツの新人クリス・ヘストンによって達成された。ジャイアンツ史上17度目のノーヒッターとなったが、ジャイアンツの投手がノーヒッターを達成するのは2012年ケイン、2013、14年のリンスカムに続いて実はこれで4年連続。3者に死球は与えた者の無安打無四球11奪三振に加えて自ら2打点をあげるなど大活躍を見せたヘストンは昨季デビューしたばかりの遅咲きの27歳だ。この日の対戦投手だったメッツの豪速球投手シンダーガードとは違い平均球速は90mphに満たない程度だが、今季は動く速球を軸に安定した制球力、奪三振力を見せている。また好不調が非常にはっきりしており、今季はここまで12試合に登板して自責点を1以内に抑えた試合が7試合、それ以外の試合では全て5失点以上と炎上している。ここまではっきり結果に表れるのも珍しいが、炎上か快投という博打投手。今季の新人王候補の一人でもあるためシーズン終了まで要注目だ。


カルロス・コレア 待望のメジャーリーグデビュー

2015年のMLBドラフトが行われた同日、アストロズから2012年の全体1位指名選手カルロス・コレアが20歳でのメジャーデビューを果たし、メジャー初ヒットと初打点をあげた。
彼はプエルトリコ出身で初の全体1位指名選手であり、将来を嘱望される大型ショートストップだ。高卒でアストロズと契約した彼はプロデビュー2年目からその才能の片鱗を見せ始め、マイナー4年間通算で打率.313 25本塁打 OPS.883という好成績を残している。特に今季のAAでの活躍は凄まじく、MLB全体のプロスペクトの中でも最高の逸材であることは確かだ。AAA昇格後には成績を落としたため、メジャーの水に慣れるのにも少し時間がかかるかもしれないが彼がスーパースターの仲間入りを果たすのもそう遠くないだろう。現在のMLB、特にア・リーグにおいてはショートの好打者が不足している。ア・リーグにはトロイ・トゥロウィツキやジョニー・ペラルタといった攻撃力の高いショートがいくらか見られるがア・リーグにはそれに匹敵する選手は存在しない。コレアはそういった状況を打破する上で重要な存在であり、なおかつ現状地区首位を走るアストロズのさらなるブーストになることを期待される。ましてや全体1位指名選手だ。彼がショート版トラウトと言えるような活躍を見せることができるのか期待したい。


2015年6月9日火曜日

2015年MLBドラフト

今日から始まったMLBドラフト、初日は2巡目全体75までが選ばれた。今回は全体42位までを紹介する。

1位 ダンスビー・スワンソン(SS) ダイヤモンドバックス
2位 アレックス・ブレッグマン(SS) アストロズ
3位 ブレンダン・ロジャース(SS) ロッキーズ
4位 ディロン・テイト(RHP) レンジャーズ
5位 カイル・タッカー(OF) アストロズ
6位 タイラー・ジェイ(LHP) ツインズ
7位 アンドリュー・ベネンテンディ(OF) レッドソックス
8位 カーソン・フルマー(RHP) ホワイトソックス
9位 イアン・ハップ(OF) カブス
10位 コーネリウス・ランドルフ(SS) フィリーズ
11位 タイラー・スティーブンソン(C) レッズ
12位 ジョシュ・ネイラー(1B) マーリンズ
13位 ガレット・ウィットリー(OF) レイズ
14位 コルビー・アラード(LHP) ブレーブス
15位 トレントン・クラーク(OF) ブルワーズ
16位 ジェームズ・カプリーラン(RHP) ヤンキース
17位 ブレイディ・エイケン(LHP) インディアンス
18位 フィル・ビックフォード(RHP) ジャイアンツ
19位 ケビン・ニューマン(SS) パイレーツ
20位 リッチー・マーティン(SS) アスレティックス
21位 アッシュ・ラッセル(RHP) ロイヤルズ
22位 ビュー・バローズ(RHP) タイガース
23位 ニック・プラマー(OF) カーディナルス
24位 ウォーカー・バーラー(RHP) ドジャース
25位 DJ・スチュワート(OF) オリオールズ
26位 テイラー・ウォード(C) エンジェルス
27位 マイク・ニコラック(RHP) ロッキーズ
28位 マイク・ソロカ(RHP) ブレーブス
29位 ジョン・ハリス(RHP) ブルージェイズ
30位 カイル・ホルダー(SS) ヤンキース
31位 クリス・ショウ(1B) ジャイアンツ
32位 ケブライアン・ヘイズ(3B) パイレーツ
33位 ノーラン・ワトソン(RHP) ロイヤルズ
34位 クリスティン・スチュワート(OF) タイガース
35位 カイル・ファンクハウザー(RHP) ドジャース
36位 ライアン・マウントキャッスル(SS) オリオールズ
37位 ダズ・キャメロン(OF) アストロズ
38位 タイラー・ネビン(3B) ロッキーズ
39位 ジェイク・ウッドフォード(RHP) カージナルス
40位 ネイサン・カービー(LHP) ブルワーズ
41位 オースティン・ライリー(3B) ブレーブス
42位 トリストン・マッケンジー(RHP) インディアンス

全体1位から3位までにショートの選手が並んだ。今年の全体1位選手ダンスビー・スワンソンは2012年にもロッキーズから38巡目で指名された経験のある21歳の右打ち右投げの選手だ。30本を放つようなパワーヒッタータイプではないが、安定した打撃力とスピードを兼ね備えている。他に今回注目の選手は17位のブレイディ・エイケン。昨季アストロズから全体1位指名された彼は契約内容でアストロズと交渉決裂しドラフト史上3人目の全体1位入団拒否となった。またこの入団拒否によってアストロズは今年のドラフトで全体2位指名権を獲得しており、全体5位とあわせて2つの上位指名権をもっていた。早ければ今季中にメジャーデビューする選手も出る可能性があるが、彼らは未来のスター候補ばかり。数年後の彼らの活躍に期待したい。

2015年6月6日土曜日

両投げ投手パット・ベンディットがメジャーデビュー

今まで何度か話題になったため、この世にも奇妙な投手をご存知のファンも多いだろう。29歳の両投げ投手パット・ベンディットがアスレチックスでようやくメジャーデビューをはたし、さっそく両投げで2イニングを無失点に抑えた。これによって彼は近代MLBにおいて初のスイッチピッチャーということになる。
ベンディットは2007年にヤンキースから45巡目でドラフト指名されるも入団せず、翌2008年に再度ヤンキースから20巡目で指名され入団した。彼がマイナーリーグでプロデビューした際には対戦打者が両打ち打者だったため、お互いが左右を入れ替え続けるという状況に陥りこれによって投手はその打席中は投球する手をかえることはできないという新ルールができた。2013年にはイタリア代表としてWBCでもプレーしたが、マイナーでの歩みは遅く今季からはアスレチックスとマイナー契約し好投を続けたためようやくメジャーデビューという運びになった。