2013年1月14日月曜日

ルール5ドラフト

今回は結構面白いメンツがいたみたいなので何人か紹介します。
一人目は全体1位でHOUに指名されたジョシュ・フィールズ(27)。
2008年にドラフト1巡目全体20位で指名された右のリリーフですが制球難でトレードされたりもしました。
しかし昨年はマイナーで42試合に登板し防御率2.01 58.1回 78三振 18四球とかなりの好成績を残しました。
特にAAAでは10試合で防御率0.00 13.2回 19三振 2四球と完璧でしたね。
大卒だったために年齢はややネックにはなりますが、ルール5に登場するのが珍しいくらいの投手です。
今季はHOUリリーフの救世主になるかもしれません。

全体2位指名されたヘクター・ロンドン(24)も2009年にCLEのマイナー最優秀投手に選ばれた元プロスペクトで、近年は怪我でろくに投げられていませんが復活しかけていることを確認してCHCが指名しました。
先発になるかリリーフになるかはまだわかりませんが投手の人材不足なCHCだけに面白い存在になりそうです。

全体5位でCLEに指名されたクリス・マギネス(24)はセイバーメトリシャン好みな打者で、昨年はAAで123試合に出場し打率.263 23本塁打 77打点 出塁率.366 OPS.840と結果を残しています。
ポジションが一塁という点を考えるとCLEに指名されたのは丁度良かったですね。

全体6位でMIAに指名のアルフレッド・シルベリオ(25)はLADファンの私にとっては馴染みのある選手で2011年はAAで132試合に出場し打率.306 16本塁打 85打点 出塁率.340 OPS.883 11盗塁を記録した5ツールプレイヤーで、昨年は交通事故にあったりトミー・ジョン手術を受けたりで全休していました。
未だ完治していないので今季も故障者リストからスタートすることになりますが復活すれば面白い選手です。

またHOUが2巡目で指名したネイト・フリーマン(25)も期待できそうな一塁手で、昨年AA137試合で打率.298 24本塁打 105打点 出塁率.370 OPS.872と好成績だっただけではなく、マイナー4年間で打率.288 出塁率.354 OPS.826を切ったことがない非常に安定感のある打者です。
なぜルール5に出てきたのかが不思議なくらいで、HOUは全体1位のフィールズとともにいいドラフトになりました。

ルール5ドラフトは結構侮れません。
ヨハン・サンタナ、RA・ディッキー、ジョシュ・ハミルトン、ホアキム・ソリアなどルール5を経て頂点に上り詰めた選手もいるので、彼らに今のうちから注目しておくと面白いかもしれませんね。

2013年1月4日金曜日

今年のメジャーはロサンゼルスが熱い!!

目玉選手の移籍の多くが決まり、ストーブリーグも熱も冷めつつあります。
その中でも一際目立つ動きを見せたのはエンジェルス、ドジャース、ブルージェイズの3チーム。

エンジェルスは今オフ最高の野手ハミルトンを5年1億2500万ドルで獲得。非常にリスキーでありながらも右偏重の打線に左の強打者を加えられたこと、同地区のライバルの主力を引き抜いたことは評価に値します。これによって気になるのは外野をどういう陣容にするのか、そして余乗戦力をトレード要員にするのかどうかです。ボージャス、トラウト、トランボなど若きタレントが揃っているだけ気になるところです。
またグレインキー、ヘイレン、サンタナらが抜けた先発投手はバルガス、ハンソン、ブラントンなどで穴埋め。先発の充実度は昨年よりは劣りますがその分マドソンとバーネットを獲得しリリーフを充実させています。特に大きな弱点の見つからない陣容で、ライバルのレンジャーズも弱体化した今戦力的には優勝候補筆頭チームです。アスレチックスが今季のような活躍をしないことを祈ります。

もう一つのロサンゼルスを拠点とするもう一つのチームドジャースは最注目投手グレインキーを獲得。しかもその契約内容は1億4700万ドルとサバシアに次ぐ投手としては総額で歴代2位、年平均では歴代1位という巨額なもの。オーナー交代以降の金満化はもう止まりません。当然のごとく2013年の総年俸は跳ね上がり、2億3000万ドル近くと米プロスポーツ史上最高額になることは確実視されています。さらにチーム最高の投手カーショウとも史上最高クラスの契約を結ぶのもほぼ間違いなく、今後数年間の年俸はそれはもう恐ろしい程の額になるでしょう。しかし投手の充実度は裏腹に野手の方は不安要素が多いのも事実、ここ3年で2度チャンピオンリングを手にしているジャイアンツの後塵を拝する可能性も多いにあります。ここまでやったからには最低でも地区優勝はしてほしいものです。

最後はある意味この2チーム以上のインパクトを与えているブルージェイズ。こちらは資金力に劣る分豊富なプロスペクトを活かしたトレード戦線に打って出ました。そしてマーリンズ、メッツとの大型トレードに成功し弱点になっていた先発投手の大補強を実現させました。その中には昨季のサイ・ヤング投手であるディッキーも含まれており、ジョンソン、バーリー、モローは全員先発2番手以上の実力を備えているという突然の投手王国になりました。リリーフはそれほど強化されたわけではないものの、サントスが復帰すれば弱点になることはないはずです。バティスタやエンカーナシオンを中心とした打線も驚異的なもので、レイエスやボナファシオの加入でよりスピードを活かした攻撃も増えてくるでしょう。戦力的には間違いなく地区優勝の最有力候補。ですがア・リーグ東は言わずとしれた激戦区であり、勝利のメンタリティを備えたヤンキースや、昨季は下位に沈んだレッドソックス、相変わらず安定しているレイズ、そして昨季ブレイクしたオリオールズなど全チームが脅威になりうる存在。果たして戦力通りの結果になるのか、この地区は本当にわからない。


オフの大補強によって地区優勝の筆頭候補とされているこの上記3チーム。勝つにしても負けるにしても今年のMLBはロサンゼルスとトロントが中心になることは間違いないありません。特にロサンゼルスファンとしては2チームがともに戦力通りの結果を出さんことを祈るばかりです。