2014年5月30日金曜日

2014オールスター中間発表

オールスター投票の中間結果が発表された。
結果は以下の通り。

ア・リーグ

CATCHER

1. マット・ウィーターズ(オリオールズ): 540,258
2. ブライアン・マッキャン(ヤンキース): 373,169
3. デレク・ノリス(アスレチックス): 215,110
4. AJ・ピアジンスキー(レッドソックス): 188,288
5. カート・スズキ(ツインズ): 187,766

FIRST BASE

1. ミゲル・カブレラ(タイガース): 440,407
2. アルバート・プホルス(エンジェルス): 371,193
3. ホゼ・アブレイユ(ホワイトソックス): 367,617
4. クリス・デイビス(オリオールズ): 238,730
5. マーク・テシェイラ(ヤンキース): 201,123

SECOND BASE

1. イアン・キンズラー(タイガース): 356,244
2. ロビンソン・カノー(マリナーズ): 350,293
3. ダスティン・ペドロイア(レッドソックス): 343,321
4. ブライアン・ドージアー(ツインズ): 194,941
5. ハーウィ・ケンドリック(エンジェルス): 165,003

SHORTSTOP

1. デレク・ジーター(ヤンキース): 602,525
2. アレクセイ・ラミレス(ホワイトソックス): 472,537
3. JJ・ハーディ(オリオールズ): 265,923
4. エルビス・アンドラス(レンジャーズ): 166,907
5. ジェド・ラウリー(アスレチックス): 142,622

THIRD BASE

1. ジョシュ・ドナルドソン(アスレチックス): 464,367
2. エヴァン・ロンゴリア(レイズ): 407,724
3. エイドリアン・ベルトレ(レンジャーズ): 281,460
4, マニー・マチャド(オリオールズ): 263,029
5. ニック・カステラノス(タイガース): 157,768

OUTFIELD

1. マイク・トラウト(エンジェルス): 764,007
2. ホゼ・バティスタ(ブルージェイズ): 675,290
3. ジャコビー・エルズベリー(ヤンキース): 417,452
4. カルロス・ベルトラン(ヤンキース): 401,101
5. メルキー・カブレラ(ブルージェイズ): 364,506
6. トリー・ハンター(タイガース): 322,736
7. アダム・ジョーンズ(オリオールズ): 285,913
8. シンス・チュー(レンジャーズ): 271,521
9. ヨエニス・セスペデス(アスレチックス): 1,556,700
10. ニック・マーケイキス(オリオールズ): 248,886
11. ブレット・ガードナー(ヤンキース): 197,577
12. ジョシュ・ハミルトン(エンジェルス): 188,918
13. ラジェイ・デイビス(タイガース): 186,913
14. オースティン・ジャクソン(タイガース): 175,165
15. アレックス・リオス(レンジャーズ): 167,261

DESIGNATED HITTER

1. デビッド・オーティズ(レッドソックス): 501,808
2. ネルソン・クルーズ(オリオールズ): 484,186
3. ビクター・マルチネス(タイガース): 340,827
4. アルフォンゾ・ソリアーノ(ヤンキース): 221,378
5. ブランドン・モス(アスレチックス): 144,319


ナ・リーグ

CATCHER

1. ヤディアー・モリーナ(カージナルス): 640,464
2. バスター・ポージー(ジャイアンツ): 421,100
3. エヴァン・ガティス(ブレーブス): 241,005
4. ジョナサン・ルクロイ(ブルワーズ): 236,935
5. デイン・メゾラコ(レッズ): 154,489

FIRST BASE

1. エイドリアン・ゴンザレス(ドジャース): 349,762
2. フレディ・フリーマン(ブレーブス): 308,961
3. ジャスティン・モアノー(ロッキーズ): 305,327
4. ブランドン・ベルト(ジャイアンツ): 228,547
5. ポール・ゴールドシュミット(ダイヤモンドバックス): 227,854

SECOND BASE

1. チェイス・アトリー(フィリーズ): 509,390
2. ディー・ゴードン(ドジャース): 304,258
3. ブランドン・フィリップス(レッズ): 187,067
4. アンソニー・レンドン(ナショナルズ): 183,600
5. ニール・ウォーカー(パイレーツ): 159,205

SHORTSTOP

1. トロイ・トゥロウィツキー(ロッキーズ): 745,823
2. ブランドン・クロフォード(ジャインツ): 218,123
3. アンドレルトン・シモンズ(ブレーブス): 207,402
4. ハンリー・ラミレス(ドジャース): 206,866
5. ジーン・セグラ(ブルワーズ): 202,597

THIRD BASE

1. ノーラン・アレナード(ロッキーズ): 318,111
2. アラミス・ラミレス(ブルワーズ): 282,843
3. デビッド・ライト(メッツ): 278,840
4. フアン・ウリベ(ドジャース): 270,425
5. パブロ・サンドバル(ジャイアンツ): 210,473

OUTFIELD


1. チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ): 549,394
2. アンドリュー・マッカッチェン(パイレーツ): 467,378
3. ライアン・ブラウン(ブルワーズ): 446,780
4. ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ): 426,228
5. ヤシエル・プイグ(ドジャース): 383,384
6. カルロス・ゴメス(ブルワーズ): 370,630
7. ジャスティン・アップトン(ブレーブス): 312,574
8. エンジェル・パガン(ジャイアンツ): 287,338
9. マイケル・モース(ジャイアンツ): 257,477
10. ハンター・ペンス(ジャイアンツ): 221,604
11. マット・ホリデイ(カージナルス): 212,763
12. ブライス・ハーパー(ナショナルズ): 211,565
13. カルロス・ゴンザレス(ロッキーズ): 207,875
14. マイケル・カダイヤー(ロッキーズ): 193,980
15. マット・ケンプ(ドジャース): 162,681

両リーグあわせての最多得票は予想通りのマイク・トラウトで、実力とともにその圧倒的な人気が伺える。
また1位選手の中ではチャーリー・ブラックモンの名前に誰?と疑問符を浮かべるファンも多いだろう。
彼は4月に大爆発した選手で、当ブログでもその際に記事で取り上げた。
しかしその勢いはひと月しかもたなかったようで、今は成績がどんどん下降しておりもう一度成績を上げない限りは最終的にオールスター入りするのは難しいだろう。
トラウトに近い得票数を得ているトゥロウィツキーはまさにオールスターというスーパースターでり、今の隙のない活躍が続けばトラウトと最後まで最多得票数争いを演じるだろう。
とてもオールスターとは言えない成績のジーターが入っているのはラストイヤーへのご祝儀のようなものだが、このままオールスターに出場し当日は昨季のリベラのように何らかの計らいがあることが予想される。
せめてその頃にはもう少しオールスターにふさわしい数字が出ているように願おう。
開催地のツインズからはスズキとドージアーの2人しかランクインしておらず、肝心要のジョー・マウアーが不在だ。
キャッチャーとしての登録なら間違いなく入っただろうが、激戦区のファースト登録のため苦しんでいるようだ。

投手に関してはファン投票ではないが、このままいけばダルビッシュ、田中、岩隈、上原などはメンバー入りしそうだ。
しかし日本人野手ではレギュラーが青木しかいないため、今年も日本人野手をオールスターで見ることはできそうにない。
イチローのように連続で出ることは難しいにしても、そろそろイチローに次ぐ日本人のオールスター野手が出てきてほしいところだ。

オールスター投票はこちらから出来るので、気になる選手がいる方は投票してみてはいかがだろうか。

http://mlb.mlb.com/mlb/events/all_star/y2014/ballot.jsp?sponsor=experian&tcid=ASG14_experian_970x66-banners


2014年5月26日月曜日

松坂 今季初先発で好投

ここまでリリーフ投手としてメッツの勝利に貢献してきた松坂大輔に今季初めて先発のチャンスが与えられ、しっかりと好投してみせた。
投球内容は以下の通り。

6.0回 3安打 2失点 6奪三振 1四球 98球(67ストライク)

クオリティスタートを達成したばかりか、6回を1四球でなおかつ100球以内に抑えるなど松坂らしからぬ安定した投球を見せた。
打撃でもバットを折りながらヒットを打ち、メジャー初打点を挙げるなどこの試合では大きく活躍した。
この僅差の試合でも崩れることなく投げきった点は多いに評価されるだろう。
まだまだ立場的に不透明な存在ではあるが、これで防御率は2.33と高水準になった。
短いイニングでも四球を乱発することがあるなど相変わらず投げてみるまでわからない松坂ではあるが、この試合で復活の狼煙は上げたのではないだろうか。

ちなみに今日は田中も先発し、6.2回1失点の好投で7勝目をしっかりあげた。
流石の安定感である。



ジョシュ・ベケット ノーヒットノーラン達成

ドジャースのジョシュ・ベケットが初のノーヒットノーランを達成した。
投球内容は以下の通り。

9.0回 0安打 0失点 6奪三振 3四球 128球

ベケットと言えばもはや過去の人となってしまった感の強い投手だ。
レッドソックス時代には20勝で最多勝を獲得するなどエースとして活躍していたが、元々年ごとの振れ幅が大きい選手であり、2012年にはエイドリアン・ゴンザレス、カール・クロフォードらが絡んだ超大型トレードでドジャースへとやってきたが、不良債権化しつつあったこともあり扱いはあまり良くないものだった。
実際2013年は好成績を残せないまま故障するなど、ドジャースにとってはお荷物だっただろう。
しかし今季は34歳にしてもう一度復活を遂げかけていた。
もはや先発ローテーションすら危ぶまれていたはずだが、この試合までも防御率は2点台を維持するなど今季は悪くない投球を続けていたのだ。
ドジャースとしてもベケットの復活はうれしい誤算だったが、彼がこのまま好投を続けるのならば本当に隙のない恐ろしいローテーションが出来上がる。
ちなみにドジャースの投手のノーヒッターはこれで史上24度目となるが、最後に達成されたのは1996年9月17日とかなり長い期間遠ざかっていた。
そしてその時ロッキーズ相手にノーヒッターを達成したのが何を隠そう野茂英雄である。
それくらい久々の快挙達成でドジャースファンは歓喜といったところだが、今度は是非ともホームで達成されてほしいものである。




2014年5月23日金曜日

アレックス・ゲレーロ、オリボに耳をかじられる

ドジャースに所属するアレックス・ゲレーロが実績ある捕手のミゲル・オリボに耳を噛みきちぎられるという出来事があった。
マイナーでの出来事だったが、どうやらダグアウトでの小競り合いがあったようだ。
これによってオリボはドジャースをクビになった。
非常に珍しい出来事ではあるが、ゲレーロは耳の再接着手術を受けたという。

ここで話題になっているゲレーロについて少し記述しておきたいと思う。
彼はキューバ出身27歳の内野手で、主に二塁を守る。
キューバ代表に入るような選手ではなく、ドジャースが4年2800万ドルという高額な契約を結んだものの基本的には守備型でその実力は未知数という状態だった。
とはいえ期待度は低くなく、ドジャースとしてはエリスが抜けた二塁の穴を埋めるために獲得した選手で、出場機会は多く与えられるだろうということで新人王候補として一応名を連ねていた。
そしてスプリングトレーニングに入ると打撃でもしっかり結果を残し、ゲレーロのレギュラーはほぼ確定かとも思われたのだが、くすぶっていた元プロスペクトのディー・ゴードンが大爆発しよく打ちよく走ったため(打撃成績は降下してきたものの現時点で25盗塁と盗塁王争いを独走中)、ゲレーロは出場機会を奪われマイナー行きとなってしまった。
これで彼がマイナーで不調ならゲレーロとは何だったのかと思われるところだが、彼は彼でAAAにおいて33試合に出場し打率.376 10本塁打 OPS1.152と予想以上の大活躍をみせている。
運に恵まれすぎている感もあり、キューバ人らしい早打ちもあっておそらく今は実力以上の数字が出ているとみて間違いないが、ゴードンが本格的な不調に陥ればそろそろゲレーロの出番が回ってくるという矢先の出来事だった。
ちなみにドジャースの三塁手ウリベがDL入りしたことで、代役としてAAで全く打てていなかったキューバの守備の名手エリスベル・アルエバルエナがメジャー昇格している。
彼がどういう使われ方をするのかはまだわからないが、今回の騒動さえなければゲレーロにその役目が回ってきていたかもしれないと思う気の毒なことだ。





2014年5月22日木曜日

マイナーリーグ この選手に注目!

今回はマイナーリーグの選手に注目したいと思う。
マイナーにはトッププロスペクトとして特に注目されている選手が多数いるわけだが、今回はその中でも期待値以上の大活躍を見せている選手を数人ピックアップする。
いずれも数年後にスターとなるポテンシャルを秘めた選手であり、今後も注目してもらいたい。

☆ジョーイ・ギャロ(20)−レンジャーズ
A+ 43試合 打率.342 18本塁打 39打点 出塁率.490 OPS1.252 4盗塁

2012年ドラフトにおいて1巡目39位指名を受けた強打の三塁手。
恵まれた体格から放たれる強打に魅力があり、昨季はルーキーリーグとA+を合わせて40本塁打という成績を残した。
その反面打率は低かったのだが、今季はしっかりとレベルに適応し高打率も記録している。
今季中のAAへの昇格はほぼ間違いなく、ベルトレとの契約が満了すればレンジャーズの次期三塁手はギャロが担う公算は高い。
将来的にはアーリントンの気候も相まって本塁打王を狙える大型選手になるだろう。


☆クリス・ブライアント(22)−カブス
AA 44試合 打率.323 12本塁打 37打点 出塁率.416 OPS1.026 5盗塁

2013年ドラフトで1巡目全体2位指名のエリート三塁手。
プロデビューした昨季も早速好成績を残しトントン拍子で昇格している。
今季中にAAAにも昇格するだろうが、カブスの三塁手には既に若いオルトがおり、トッププロスペクトの遊撃手バエズも将来的には三塁転向の可能性があることを考えても早期のメジャー昇格までは難しいだろう。
トレードを絡めてポジションを空けることになるが、ブライアントはカブスのファーストオプションであり、彼を再建の切り札と考えているのは間違いないだろう。


☆ジョク・ペダーソン(22)−ドジャース
AAA 44試合 打率.359 14本塁打 29打点 出塁率.463 OPS1.116 13盗塁

2010年ドラフトで11巡目352位で入団した外野手。
全てが平均以上の万能性がウリだったが、ここにきて打撃の成長が凄まじい。
プイグという稀代の外野手の擁するドジャースの外野は将来安泰だと感じさせられる。
立ちふさがる障害は、ドジャース外野陣はそれぞれ長期契約を抱える選手たちで埋まっているという点。
プイグ、ケンプ、クロフォード、イーシア、そして彼らのおかげで出番が少ない強打者ヴァンスライクもおり、充実しすぎている。
オフに噂があったようにケンプをトレードするのか、それともペダーソンをトレードの駒にしてしまうのかドジャースの決断が見物だが、どこでプレーすることになろうともペダーソンは5ツール揃ったスターになるポテンシャルを秘めている。


☆グレゴリー・ポランコ(22)−パイレーツ
AAA 44試合 打率.374 5本塁打 39打点 出塁率.435 OPS1.033 10盗塁

2009年にドラフト外で入団したアスリート外野手。
パイレーツにはマッカッチェン、マーテという2人のアスリート外野手が既に活躍しているが、近いうちにそこに加わることになるだろう。
高い次元で5ツールが揃っており、将来的には左のマッカッチェンになれるかもしれない。
このまま活躍が続けば今季中のメジャーデビューが現実のものになるだろう。


☆アンドリュー・ヒーニー(22)−マーリンズ
AAA 4勝2敗 防御率2.35 53.2回 52奪三振 13四球 2被本塁打 WHIP1.08

2012年ドラフト1巡目9位でマーリンズに入団した左投手。
体格的にもずば抜けているわけではないが90mph前半の速球と質の高いスライダー、チェンジアップを武器にバランスがよく安定している。
ただ結果を出しているだけでなく内容もよく、同じくマーリンズのフェルナンデスのように支配的な投球はできなくとも安定して結果を残せるタイプだ。
フェルナンデスがトミー・ジョン手術で今季全休となったことでメジャーでの出番は予想以上に早く訪れるかもしれない。
 


2014年5月21日水曜日

田中の連勝がついにストップ

かつて野村克也は田中の勝ち運を”マーくん 神の子 不思議な子”と評したが、それから数年して彼は24勝0敗という前人未到の偉業を成し遂げてみせた。
日本での彼の通算成績は99勝35敗、勝率にして.739という尋常ならざる数字は彼の投球の質の高さに加えて、やはり勝ちに恵まれる運というのも多少なりとも関係しているのだろう。

そんな田中はメジャーデビューを果たしてからも味方の援護に恵まれこれまで6勝0敗という連勝を維持していた。
個人的には日本での成績を合算するのは好きではないのだが、レギュラーシーズンでの連勝記録は34にまで到達していた。
このままメジャーという最高峰の舞台でも無敗の偉業を達成してしまうのではないかと思った日本のファンもいたことだろう。
しかしそれほどメジャーも甘くない。
今日の登板でついに初の黒星がついてしまったのだ。

6.0回 8安打 4失点(3自責点) 1四球 7奪三振
投球内容は悪くはなく、自責点も3点におさめたことでQS率は100%を維持しているのだが、今回は相手投手が好調のハメルだったことでヤンキース打線が沈黙し、田中を援護することができなかった。
この試合の相手は前回対戦で8回無失点とほぼ完璧に抑えたカブスだったのだが、実はこれが田中にとってメジャーで初めての同じ球団との対戦。
つまり対戦球団も2巡目に入りつつあるということであり、各球団にデータが揃いつつあるということだ。
ここ3試合はすべてナ・リーグのチームだったのだが、特に1度ずつ対戦した同地区のチームは脅威になるだろう。
田中は多少研究したくらいで打ち崩せるような投手ではないが、メジャーの洗礼はこれから始まることになるのかもしれない。


またこの日は岩隈も登板。
8回2失点の好投でしっかりと勝ちをつけた。
岩隈はこれで3勝0敗だが、こちらの連勝はどこまで続くだろうか。


2014年5月16日金曜日

サイ・ヤング賞最有力! ジョニー・クエトの圧倒的パフォーマンス

まだ5月も半ば、前半戦も終わっていないこの時期にサイ・ヤング賞の行方について論ずるのはまだ早いかもしれない。
それでも昨季連勝を続けたマックス・シャーザーのように、この時期からブレイクの雰囲気を漂わせている投手は出てくるものだ。
そして今季その投手に該当するのがレッズのエースであるジョニー・クエトなのだ。

クエトは何もマイナーから昇格したばかりのニュービーという訳ではない。
それどころか2012年には19勝 防御率2.78 217回というかなりの好成績を残したこともある実績のある投手だ。
レッズという投手にとっては不利な環境でこれだけの成績を残したことからもわかるように、実際彼はオールスター級の実力を持っているのだが、度重なる故障により本格ブレイクが妨げられてきた。
しかしこのドミニカ人投手は、28歳にして大ブレイクを遂げようとしている。
もはや故障と無援護以外サイ・ヤング賞を妨げるもののない彼の今季のパフォーマンスを少し見てみよう。

まず以下が今季の詳細な成績だ。*データはFanGraphsより

9試合 4勝2敗 防御率1.25 72.0回 76奪三振 18四球 7被本塁打 WHIP0.71
被打率.135 3完投(2完封) K/BB4.22 FIP3.00 xFIP2.72 tERA2.75 WAR1.4

そしてこちらが投球内容。

4シーム(92.8mph) 29.7% 
2シーム(93.2mph) 22.9%
カッター(88.8mph) 19.0%
チェンジアップ(84.1mph) 15.8%
スライダー(83.7mph) 11.9%
カーブ(76.1mph) 0.5%

投球内容において例年と大きく変わった点はないが、スライダーの割合が落ち、代わりに昨季から本格的に使い始めたカッターを多投するようになったのが変わったと言えば変わったところ。
しかしこのカッターのパフォーマンスはあまり良くなく、今季打たれた本塁打のうち5本はカッターによるものだ。
その分抜群のハイパフォーマンスを誇っているのが4シーム、2シーム、チェンジアップの3球種で、特に4シームの質は他の投手と比べてもずば抜けている。
その被打率は驚愕の.082で、先発投手ということを考えるとこれは異常な数値であることは間違いない。
これは昨季から続く傾向で、昨季も4シームの被打率は.128とハイクオリティだった。

ここまで1試合平均8回というペースで投げ続け、打たれることもないクエトだがこの好成績が.160という異常に低いBABIPに支えられているという側面は無視できない。
シーズンを通してこのBABIPを維持するのは非常に難しく、最終的には今より成績が悪化するのは間違いないだろう。
特に彼のようなグラウンドボールピッチャーはBABIPに左右されやすい傾向にあるからだ。
しかし昨季からのクエトは奪三振率の大幅な向上を実現させてもいる。
制球力のいいグラウンドボールピッチャーという特徴を維持したまま三振まで奪えるようになったということだ。
これは前述したように速球の質が向上したことが関係しているのだろう。
打者に有利なレッズの本拠地(実際今季のクエトも被本塁打のうち5本を本拠地で浴びている)には、クエトのような投球スタイルはうってつけではあるが、そんな本拠地を持ってなおこれだけ優れた成績を叩き出せるのだから今の彼の実力と運がうかがえる。
この調子がどこまで続くかはわからないが、今のところ彼がサイ・ヤング賞の最有力候補だと言って間違いないだろう。












2014年5月15日木曜日

田中 メジャー初完封で6連勝

エースの証明だった。
先発ローテーションは故障車が続出し、チームの連敗もとめられずにいた中、彼は連敗ストッパーの役割を果たすどころか先輩であるダルビッシュや岩隈でさえまだ達成していない完封劇まで演じてみせたのだ。

9回 4安打 無失点 8奪三振 0四球

相手投手がメジャー初登板のモンテロ(メッツのトッププロスペクトだ)ということもあって、ヤンキース打線は小刻みに点をとることができ、田中の方も前日大量得点したメッツ打線を簡単に料理した。
いつも少ない球数で長いイニングを投げることができる田中だが、この日も9回を114球と効率のいい投球で抑え、メジャー初ヒットというおまけもついた。

これで現在のリーグでの成績は勝数が2位、防御率が4位、投球回が7位、奪三振が2位、WHIPは1位とサイ・ヤング賞争いの最前線で戦っている。
ヤンキースのローテーションが崩れ黒田も苦しんでいる中、田中の活躍ぶりはもはやエースそのものと言っていいだろう。
2ヶ月もたたずに彼はチームから絶大な信頼を得ている。
後はこのまま突っ走るだけだ。







2014年5月10日土曜日

データからみる田中の投球内容

ここまで好投を続ける田中将大。
特にボールやマウンドの違いで制球面で苦しむ投手が多い中で田中に関してはその兆候が全くなく、しっかりと長いイニングを投げることができている。
まずは現在のMLBでの以下の成績を日本にいた時のものと比較してみよう。

7試合 5勝0敗 防御率2.57 49.0回 58奪三振 7四球 7被本塁打 WHIP1.00
K/9 10.65   BB/9 1.29   HR/9 1.29   K/BB 8.29

今回注目するのは投手にコントロールが可能な奪三振率、四球率、被本塁打率の3つだが、日本でのラスト3シーズンのそれらの成績は以下の通りだ。

2011年 K/9 9.6   BB/9 1.1   HR/9 0.3   K/BB 8.93
2012年 K/9 8.8   BB/9 1.0   HR/9 0.2   K/BB 8.89
2013年 K/9 7.8   BB/9 1.4   HR/9 0.3   K/BB 5.72

こうやって比較してみると、制球力に関しては日本にいた時と同じ水準を維持しつつ奪三振力が上がっていることがよくわかる。
これは三振を嫌う日本の選手と違い、MLBには三振を恐れず長打を狙う強打者が多いことが原因の一つであることは間違いないだろう。
ダルビッシュなどもこのことがMLBでの高奪三振率の原因になっている。
これから研究されれば奪三振率が落ちることもあるかもしれないが、奪三振率9ポイント超えを維持することは可能だろう。
しかし一つ大きく悪化しているのが被本塁打率だが、これは日本人のほとんどの投手に見られる傾向でありMLB移籍をする投手には避けられないものだ。
前述したように三振を恐れない反面当たればどこまでも強打者が揃うため、沈む速球を多投するなどしない限りはなかなかこの部分の改善は難しいだろう。


続いて見るのは投球割合とそれぞれの球種の平均球速だ。
*データはFanGraphsより

4シーム(91.7mph) 25.3%
シンカー(90.4mph) 23.1%
スプリッター(86.2mph) 22.7%
スライダー(83.7mph) 19.4%
カーブ(73.9mph) 6.7%
チェンジアップ(86.9mph) 1.6%
カッター(90.1mph) 0.8%
ツーシーム(91.7mph) 0.3%

細かい部分を抜きにすれば4シームとムービングファスト、スプリッター、スライダーをそれぞれ大きく変わらない割合で投げることで約9割を構成している。
緩急をつけるスローカーブなどはたまにしか投げず、基本的にはボールの変化で抑える投球だ。
これらの球種の中で特徴的なのはなんといっても代名詞のスプリッターで、当然ながらMLBでは使い手の少ないこの球種を20%以上の割合で多投しているのは今季は田中と黒田を含めて4人しかいない。
また、ただ多投しているだけではなく田中の場合は絶対的な武器になっており、球種ごとの効果を表すデータでは田中のスプリッターはMLBでずば抜けた1位の数字を記録している。
つまり今の彼はMLBで最も優れたスプリッターの使い手だと言っていいだろう。
加えて彼の球種の中で効果的になっているのがキャリアの序盤でのウィニングショットだったスライダーで、こちらもMLBトップクラスの威力を見せている。
ちなみにこの部門でMLB最高値を記録しているのがダルビッシュだ。

しかしこの2球種が大きな武器となっている反面速球の方はあまり芳しくない。
4シームの平均球速はMLBの平均程度であり、渡米前からあまり評価が高くなかった通りに武器となるレベルには達していない。
最速では95.2mph(153km)にとどまっているが、夏場になればもっと球速も上がってくるだろう。
さらに酷いのがシンカーの方で、こちらは被打率が.359とかなり酷い打たれっぷりになっており、長打も浴びやすい。
本塁打の出やすいヤンキースを本拠地にしていることもあって、被本塁打率を改善するための最重要球種がシンカー系の沈む速球になるはずだ。
これでゴロを量産できるようになり、カウントも稼げるようにならなければこれからも長打の脅威に悩まされることになる。


内容的には非常に高い水準にあるが、長打への対策という点でシンカー系速球の改善に加え、スプリッターとスライダーの水準を落とさないことが重要になる。
しかし今の状態を維持するだけでも十分MLBトップクラスの投手にはなれるだろう。
 


ダルビッシュ、またしてもあと一人に泣く

昨季のダルビッシュと言えば最も印象深いのがレギュラーシーズン最初の登板だ。
弱小アストロズを手玉に取り9回2アウトまで完全試合を演じてみせたが、最後の1人にヒットを打たれ、球数も多かったことでそこで交代し完全試合だけでなく初完封すらも逃してしまったのだ。
そして今日の登板でも彼はほとんど同じような”パフォーマンス”を披露してくれた。
相手は強力なレッドソックス打線、しかも相手投手は昨季中盤までサイ・ヤング賞争いもしていたバックホルツだったがレンジャーズ打線は初回から好調ですぐに先制し5回で8点のリードを作ってみせた。
ダルビッシュも打線の援護に応えるように完全に抑えていたが、7回2アウトでオルティズを迎え、フライになった打球はライトとセカンドの間に落ちた。
万事休すかと思われたが、これライトのエラーと判断され完全試合は消えたもののノーヒットノーランの可能性は潰えることなく、2つの四球を出しながらもあと1人というところまできた。
そしてここで迎えたのはなんの因果か先ほどの打席で完全試合を破ったオルティズ。
球場のボルテージは最高潮の中、オルティズの打球は内野の間を抜けてヒットとなった。
そして終盤の球数増加のためこの時点で126球に達していたダルビッシュはまたしても完封目前で降板し、ノーヒットノーランも初完封も逃してしまうこととなったのだ。

1年前の再現のような試合に、ガッカリしてしまったファンも多いだろうが、やはりそれだけノーヒッターの達成は難しいということがよくわかる。
バーランダーのようないつノーヒッターをやってもおかしくないような投手が順当に達成することもあれば、たローテーションの後ろを守るのも怪しいような投手が完全試合まで達成してしまうこともある。
これを一言で片付けてしまえばやはり運なのだろう。
それでもダルビッシュはまだ27歳。
今回もノーヒッターこそならなかったが今季初の2桁奪三振を記録するなど安定感や支配力は超一流に着実に近づきつつある。
今季はまぎれもなくサイ・ヤング賞の最有力であり、今後もノーヒッター達成のチャンスは何度でも訪れるだろう。
彼が日本一から世界一になる日もそう遠くない。





また今日は田中将大も登板した。
ナ・リーグのブルワーズとの対戦のためMLB入り後初のDHなしの試合となったが、結果は6.1回を2失点に抑えるなど上々の出来でQS率100%と無敗を維持することに成功している。
打撃の方は3打数無安打3三振と散々だったが、相手は今季最も好調なブルワーズでなおかつ投手がエースのガヤルドだったことを考えるとこの勝利には非常に大きな価値がある。
うまくすればダルビッシュとのサイ・ヤング賞争いも今季中にみることができるかもしれない。




2014年5月5日月曜日

猛威をふるうキャリアルーキー

ルーキーというと何歳くらいの選手を思い浮かべるだろうか?
日本では18~22歳の選手を想像するファンが多いはずだ。
マイナーリーグがあるMLBではそうはいかず、MLBファンなら21~23歳くらいで考えるはずだ。
しかし近年、新人王争いはそういったマイナー上がりのルーキーだけのものではなくなりつつある。
そこに大きな影響を与えているのが日本人やキューバ人、そして韓国人といった自国内最高峰のリーグでトップクラスのプロとして活躍してアメリカにやってきた、キャリアルーキーたちである。

ダルビッシュがメジャーデビューした2012年、衝撃的な活躍を見せたトラウトがア・リーグの新人王に輝いたわけだが、新人王投票の2位に日本人のダルビッシュ、3位にキューバ人のセスペデス、4位に台湾人のチェンが入り、彼らはいずれも日本あるいはキューバのプロリーグでトップクラスの実績を持つ25歳以上の選手だった。
昨季ナ・リーグで新人王投票4位に入った韓国人のリュも彼らと同様で、2位に入ったプイグも若いとは言えキューバでの実績を持つ選手だ。

そして今季も同じように他国のプロリーグにおいてトップラクスの実績を持つ選手が鳴り物入りでMLB入りしている。
その筆頭であり、すでに大活躍しているのが田中将大とホセ・アブレイユの2選手である。

田中の活躍については日本での報道でご存知のファンも多いだろう。

6試合 4勝0敗 防御率2.53 42.2回 51奪三振 6四球 7被本塁打 WHIP0.96

上記の通り未だ無敗で、なおかつ全試合でQSを達成するなど抜群の安定感で、サイ・ヤング賞も現実的といえる投球を見せている。
被本塁打の多さに課題があるが、K/BBはリーグ2位の数値をたたき出しているように無駄なランナーを出すリスクが低いことで本塁打が致命傷になっていない。
田中にとっては中4日のフルシーズン自体が初めてということもあって、今後どこかのタイミング(おそらく夏場以降)で成績が下降していく可能性も低くないが、現時点では新人王争いの最前線に立っている。

その田中の対抗馬として挙げられるのが、キューバからやってきた強打者のアブレイユだ。
彼については”次なるキューバの衝撃は誰?”で取り上げているが、すでに予想通りの活躍を見せている。

32試合 打率.258 12本塁打 34打点 出塁率.319 OS.936 0盗塁

上記のように出塁率は高くなく、そのあたりはキューバ人打者らしいと言えるがパワーに関しては間違いなく本物で、現在本塁打と打点のリーグ二冠王になっている。
田中の成績は間違いなく例年の新人王の中でもトップクラスだが、アブレイユが調子を極端に落とすことなく本塁打などのタイトルを獲得した場合は彼の方に軍配が上がる可能性も高い。
それくらいこの2人は高い次元で新人王争いをしているのだ。

しかしそのおかげで、ア・リーグのマイナー上がりの”新人らしい新人たち”は蚊帳の外に置かれた状態。
有力候補の1人だったボガーツなども悪い成績ではないのだが、リーグトップクラスの戦いをしているこの2人には刃が立たず、彼らに対抗できそうな活躍を見せているのはかろうじてロイヤルズのベンチュラくらいである。
新人王投票の際に、新人らしくないからという理由で田中やアブレイユのような選手には票を入れない投票者は一定数いるだろう。
しかしこのままいけば今後も日本やキューバ、韓国といったレベルの高いリーグを経験しなおかつ20代中盤という年齢的に全盛期に近い状態の選手たちが渡米し、レベルの高い新人王争いを繰り広げることになる。
彼らを新人として認定し続けるのか否か。
これからMLBがこの問題にどう対処していくのか興味深いものだ。

2014年5月2日金曜日

新天地のスター選手

オフに移籍したスター選手の新天地の活躍ぶり(あるいは低迷ぶり)を紹介する。

☆アービン・サンタナ(ブレーブス)
5試合 3勝0敗 防御率2.41 33.2回 36奪三振 8四球 2被本塁打 WHIP1.04

ロイヤルズでエース級の活躍を見せたもののクオリファイングオファーが絡んでいたせいか契約はうまくいかず、最終的にはブレーブスとの1年契約に落ち着いた。
出遅れも懸念されたが開幕から5試合で4度のクオリティスタートを記録するなど、今のところは新天地でも非常に順調だ。
内容も素晴らしく、抜群の威力を持つスライダーは今季もかなり効果的だ。






☆ジャコビー・エルズベリー(ヤンキース)
26試合 打率.309 1本塁打 12打点 出塁率.364 OPS.828 8盗塁

レッドソックスからヤンキースという禁断の移籍だったがプレッシャーに負けず走攻守にわたって今まで通りの活躍を見せている。
怪我さえなければ今後も順調にいくはずだ。





☆シンス・チュー(レンジャーズ)
23試合 打率.303 2本塁打 7打点 出塁率.433 OPS.907 1盗塁

求められた仕事をきっちりこなしているが、懸念材料である故障はすでに顔を出している。
打撃に関しては素晴らしいのだが、思ったほど盗塁を決められているのが少々気になるところ。




☆プリンス・フィルダー(レンジャーズ)
28試合 打率.206 2本塁打 9打点 出塁率.331 OPS.644 0盗塁

トレードでレンジャーズにやってきたが褒めるところは四球を選んでいる点くらいしかない。
月間を通してこれほどの不振だったのはキャリアで初めてで、昨季から本格的な衰えが始まりつつあるのかもしれない。






☆ブライアン・マキャン(ヤンキース)
24試合 打率.225 3本塁打 10打点 出塁率.266 OPS.614 0盗塁

左の強打者に有利なヤンキースタジアムはマキャンにとって絶好の活躍の場だと思われたが、まだ結果は出ていない。
しかし元々波の激しい打者なのでそれほど心配しなくていいだろう。



2014年4月を総括【ナ・リーグ編】

まず各地区の順位がこちら。

東地区

ブレーブス179.654-
メッツ1511.5772.0
ナショナルズ1612.5712.0
フィリーズ1313.5004.0
マーリンズ1314.4814.5

中地区

ブルワーズ208.714-
カージナルス1514.5175.5
レッズ1215.4447.5
パイレーツ1016.3859.0
カブス917.34610.0

西地区

ジャイアンツ1711.607-
ドジャース1512.5561.5
ロッキーズ1613.5521.5
パドレス1316.4484.5
ダイヤモンドバックス922.2909.5


各地区の1位を見てみると、ブレーブスは前評判通りだがブルワーズとジャイアンツはこれまでのところ意外な奮闘ぶり。
特にブルワーズは2連敗が2度あった以外は連敗しておらず、安定感のある戦いぶりを見せている。
その最大の要因は自慢の打線に加えて投手陣が抜群の安定感を見せていること。
先発ローテーションはガーザ以外全員好投しており、ブルペンもセーブ記録に並んだK・ロッドを筆頭にソーンバーグ、スミスなど軒並み好調でバランスもいい。
ただデイビスやセグラなど昨季活躍した若手野手がイマイチなのが少々気になるところ。

東地区は最下位のマーリンズでも借金1と地区全体がハイレベルだが、その中でも頭一つ抜けているブレーブスは今季もこのまま最後まで上位を維持していくだろう。
今後はメッツが落ちてきてナショナルズとの一騎打ちになる可能性が高い。

下位に沈んでいるチームではダイヤモンドバックスの悲惨さが目立つ。
打線は悪くないがジーグラーとサッチャーの2人のリリーバー以外が壊滅状態。
先発投手の調子が今後どれだけ戻ってくるかが鍵になるだろう。
トッププロスペクトのブラッドリーやマーシャルの早期昇格も念頭に入れなくてはならないだろう。


続いて個人成績はこちら。

打率
チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ) .374
トロイ・トゥロウィツキ(ロッキーズ)   .364
チェイス・アトリー(フィリーズ)      .355

本塁打
エイドリアン・ゴンザレス(ドジャース) 8
ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ) 8
ジャスティン・アップトン(ブレーブス) 8

打点
ジャンカルロ・スタントン(マーリンズ) 31
エイドリアン・ゴンザレス(ドジャース) 24
ジャスティン・モアノー(ロッキーズ)  22
トロイ・トゥロウィツキ(ロッキーズ)   22

OPS
トロイ・トゥロウィツキ(ロッキーズ)  1.205
ジャスティン・アップトン(ブレーブス) 1.041
チャーリー・ブラックモン(ロッキーズ) 1.034

盗塁
ディー・ゴードン(ドジャース) 13
エリック・ヤング(メッツ)   12
ビリー・ハミルトン(レッズ)  11

勝利数
ザック・グレインキー(ドジャース)    5
アダム・ウェインライト(カージナルス) 5
ホゼ・フェルナンデス(マーリンズ)   4
ジェイソン・ハメル(カブス)        4
ティム・ハドソン(ジャイアンツ)     4
カイル・ローシュ(ブルワーズ)      4
ランス・リン(カージナルス)       4
ジーン・マチ(ジャイアンツ)       4
アルフレッド・シモン(レッズ)       4

防御率
ジョニー・クエト(レッズ)         1.15
アダム・ウェインライト(カージナルス) 1.20
フリオ・テヘラン(ブレーブス)      1.47

奪三振数
ホゼ・フェルナンデス(マーリンズ)       55
スティーブン・ストラスバーグ(ナショナルズ) 53
ジョニー・クエト(レッズ)             50

投球回数
ジョニー・クエト(レッズ)         47.0
ティム・ハドソン(ジャイアンツ)     45.2
アダム・ウェインライト(カージナルス) 45.0

セーブ数
フランシスコ・ロドリゲス(ブルワーズ) 13
ケンリー・ジャンセン(ドジャース)   10
ヒューストン・ストリート(パドレス)   10


打撃成績については、チームの打撃成績も飛び抜けているロッキーズ勢の活躍ぶりが目につく。
スタントンは今季は本領発揮というところだが、怪我がなければこのまま本塁打王争いを続けるはずだ。
投手ではクエトがとんでもない大活躍中。
全試合で7回2失点以上のハイパフォーマンスを見せている上に最近3試合では全て9回を投げ、2完投1完封を記録している。
元々奪三振が多いタイプではなかったのだが今季はここまで奪三振もハイペースで、リーグ最高のパフォーマンスと言って差し支えないだろう。

2014年5月1日木曜日

2014年4月を総括【ア・リーグ編】

4月終了時点でのア・リーグの順位表はこちら。


東地区

ヤンキース1511.577-
オリオールズ1212.5002.0
レッドソックス1314.4812.5
ブルージェイズ1215.4443.5
レイズ1116.4074.5

中地区

タイガース149.609-
ロイヤルズ1412.5381.5
ツインズ1212.5002.5
ホワイトソックス1415.4833.0
インディアンンス1117.3935.5

西地区

アスレチックス1810.643-
レンジャーズ1513.5363.0
エンジェルス1413.5193.5
マリナーズ1114.4405.5
アストロズ919.3219.0


ヤンキース、タイガース、アスレチックスの3つの1位チームはそれぞれ前評判通りといえるが、レイズ、インディアンスは予想外の不振で最下位と低迷している。
レイズは自慢の投手陣が崩れており、エースのプライス、新クローザーのバルフォアなどキーマンがことごとく結果を残せていない。
インディアンスは好投している先発投手がおらず、打線の方も得点源となるキプニス、サンタナなどがことごとく不振に陥っている。
最も勝率の高いアスレチックスは得点力、投手力ともにトップクラスで、トレードで獲得したクローザー候補のジョンソンが苦しんでいる他は明確な弱点が見当たらない。

今後大きく躍進しそうなチームは得点力、投手力ともに上がり目の大きそうなレンジャーズだ。
打線があまり好調とは言いがたい現状でも勝ち越しには成功しており、フィルダーが新しいチームにしっかり馴染み故障者も戻ってくる頃にはさらに勝ち星を積み上げていくはずだ。


また個人成績についてはこちら。

打率
アレクセイ・ラミレス(ホワイトソックス) .351
ダヤン・ビシエド(ホワイトソックス)   .348
メルキー・カブレラ(ブルージェイズ)  .342

本塁打
ホゼ・アブレイユ(ホワイトソックス) 10
アルバート・プホルス(エンジェルス) 9
ホゼ・バティスタ(ブルージェイズ)  8

打点
ホゼ・アブレイユ(ホワイトソックス) 32
クリス・コラベロ(ツインズ)      27
ネルソン・クルーズ(オリオールズ) 25

OPS
ホゼ・バティスタ(ブルージェイズ) 1.065
マイク・トラウト(エンジェルス)   1.000
マット・ジョイス(レイズ)       .961

盗塁
ホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)      9
エルビス・アンドラス(レンジャーズ)   9
ラジェイ・デイビス(タイガース)      8
ジャコビー・エルズベリー(ヤンキース) 8
レオニス・マーティン(レンジャーズ)   8

勝利数
マーク・バーリー(ブルージェイズ)   4
ソニー・グレイ(アスレチックス)    4
スコット・カズミアー(アスレチックス) 4
ジョン・ラッキー(レッドソックス)    4
マーティン・ペレス(レンジャーズ)   4
CJ・ウィルソン(エンジェルス)     4

防御率
ヨーダノ・ベンチュラ(ロイヤルズ) 1.50
ソニー・グレイ(アスレチックス) 1.76
ジェシー・チャベス(アスレチックス) 1.89

奪三振数
マックス・シャーザー(タイガース)     51
フェリックス・ヘルナンデス(マリナーズ) 47
デビッド・プライス(レイズ)         47

投球回数
マーティン・ペレス(レンジャーズ)     42.2
デビッド・プライス(レイズ)         41.2
フェリックス・ヘルナンデス(マリナーズ) 41.1
ジャイソン・バルガス(ロイヤルズ)    41.1

セーブ数
ジョン・アックスフォード(インディアンス) 8
グレッグ・ホランド(ロイヤルズ)      7
トミー・ハンター(オリオールズ)      6
グレン・パーキンス(ツインズ)       6 
ホアキム・ソリア(レンジャーズ)      6
上原浩二(レッドソックス)         6


打撃成績ではホワイトソックス勢の活躍ぶりが目立つ。
特にキューバからやってきた大型ルーキーのアブレイユはMLBの雰囲気に馴染み始めて量産体制に入っている。

投手成績ではアスレチックス勢の活躍ぶりが目立つ。
2年めのトッププロスペクトのグレイ、リリーフから転向したチャベスなどまだ実績に乏しい投手たちがしっかり結果を残している。
また防御率1位のベンチュラは驚異の100マイルルーキー。
絶対的な速球を持ちながらコントロールも悪くないため、心配なのはスタミナだけという状態で今後は田中の新人王争いのライバルになるだろう。