2015年7月17日金曜日

2015年オールスター

少し遅くなったが今年のオールスターについてまとめてみたいと思う。
今年も錚々たる面々が揃ったオールスターだが、ある意味この試合で最も注目されたのは試合内容ではなく試合前のセレモニーだったかもしれない。今年はシンシナティでの開催ということで、往年のレッズのスーパースターが4人そろい踏みし、その中にはあのピート・ローズもいたからだ。みなさんご存知のようにローズはMLB最多安打の4256安打を記録している史上最高の安打製造機だ。近年ではイチローの活躍ぶりにあわせて日本でその名前を報道されることは少なくない。しかし野球賭博に関わったことにより永久追放されており、ここのところは復権を求める声なども大きくなっている時の人だ。そんな彼が登場した際にはブーイングも混じる一際大きな声援に球場は包まれた。彼の復権にはやはり賛否両論があるということなのだろう。

さて肝心の試合だが、アウェイのア・リーグが6対3で勝利しワールドシリーズにおけるホームアドバンテージを得るという結果になった。ナ・リーグファンにとっては少し物足りない結果なのだが、見どころはいくつかあった。まずは稀代のスーパースターへと成長したマイク・トラウトが先頭打者ホームランを放り込み度肝を抜いた。ちなみにトラウトは4年連続出場だが、この4試合のそれぞれの最初の打席の結果が順に単打、二塁打、三塁打、そして今回の本塁打でサイクルヒットというのがなかなか面白い。23歳にして4度のオールスター出場、そして史上初の2年連続オールスターMVP。今後どれだけオールスターでの実績を積み上げていくのがこれから非常に楽しみだ。



この試合が最も盛り上がりを見せたのは9回だ。ナ・リーグは4点ビハインドの状況だったのだが9回から登場した地元レッズのアロルディス・チャプマンのパフォーマンスがあまりにも圧倒的だった。世界最速の男に期待されるのはもちろん100mph以上の速球。彼が今季前半戦に投じたの100mph以上の速球は284球。それに対して彼を除いた他の全投手が投じた100mph超えは238球と、チャプマン一人で他の投手全てを上回る速球を投げていることになる。そしてその期待に違わず彼が投じた14球は全てが速球でそのうち12球が100mph以上、最速は103mphで3者連続奪三振と正にオールスターという投球を見せてくれた。



最後に紹介したいのは個人的に非常に印象的だったジェイコブ・デグロームのパフォーマンス。この試合に限ってはチャプマンと同様全く打てそうにない非常にハイレベルな投球を見せていた。90mph後半のキレのいい速球が外角に正確にコントロールされれば打者にはなすすべがない。昨季のナ・リーグ新人王で今季もサイ・ヤング賞級の活躍ぶりだが、これは後半戦にも大きな期待をかけられそうだ。

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