2013年11月11日月曜日

注目のFA5選手〈野手編〉

今オフも大物がFAになり、その争奪戦が始まっている。
大型契約を得て残留するものもいれば、FA市場へ打って出てさらなる超大型契約を得るものもいるだろう。
今回はFA選手の中でも注目すべき5人の野手を紹介しよう。

1.ロビンソン・カノ(30) ヤンキース→?
160試合 打率.314 27本塁打 107打点 出塁率.383 OPS.899 7盗塁
現役最高の二塁手として呼び声高く、毎年安定した打撃成績を残すだけでなく守備もトップクラスという選手だ。
この5年間は毎年打率3割 25本塁打 40二塁打 OPS.850をクリアしており、その安定感だけならMLB最高クラスと言って間違いない。
さらに彼のすごいところは全く怪我をしないところで、2007年から毎年159試合に出場している。
走塁面での貢献は高くないが、攻守共にトップクラスでなおかつ頑丈という点がカノの評価を大きく高めている。
彼に対しては10年3億ドルクラスの契約が必要とされているが、年俸削減したいヤンキースが果たしてそこまでするのかどうかは微妙なところだ。
彼ほどのレベルに到達してしまうと他チームでもてを出せる選手が限られてくる。


2.ジャコビー・エルズベリー(30) レッドソックス→?
134試合 打率.298 9本塁打 53打点 出塁率.355 OPS.781 52盗塁
打撃だけに関してみればセンターとしてはそこそこ優秀といったところ。
2011年の32本塁打はフロックとして見ておくべきで、打率3割前後でせいぜい10本塁打というのが彼の真の姿だろう。
センターとしての守備力は高く、走塁面はリーグ最高クラスだ。
これだけを見ればかなり優秀なセンターなのだが、彼の場合は怪我が多いという大きな弱点がついてまわる。
この5年間で100試合以上に出場したのは3度だけで、長期大型契約を結んでも下手をすれば怪我で試合に出てくれないというリスクも高い。
年齢的に考えると走塁貢献度もこれから落ちていく可能性が高く、優秀なのは間違いないが長期契約にはややリスクが高い選手かもしれない。


3. ブライアン・マキャン(30) ブレーブス→?
102試合 打率.256 20本塁打 57打点 出塁率.336 OPS.796 
パワーに関しては現役の捕手の中でも1,2を争う打力を持っている。
今季も怪我がありながらも20本を打ち、これで6年連続での20本塁打超えだ。
健康ならばこれからも20本塁打以上は期待できる捕手という点で希少価値はかなり高い。
守備においても送球面に難があるがブロックのうまさなど守備力自体は低くない。
しかしここ2年のパフォーマンス的(2011年は打撃不振で2012年は怪我)に大型契約はやや心配な選手でもある。
ただ打てて守れる捕手というのはどのチームも欲しいもので、ブレーブスに残留しないのであれば引く手あまたになる可能性も高い。


4.シンス・チュー(31) レッズ→?
154試合 打率.285 21本塁打 54打点 出塁率.423 OPS.885 20盗塁
かつては健康面に不安のある選手だったがFA直前のこの2年を大きな怪我なく過ごせたのは彼にとっては幸運だった。
打撃に関して特筆すべき点はとにかく出塁能力が高いというところ。
通算打率.288に対して通算出塁率.389と現役トップクラスの出塁能力を持ち合わせている。
それでいて長打力とスピードも兼ね備えているのが彼のすごいところで、これまで3度の20本塁打20盗塁を達成している。
ただし弱点ももちろんあり、守備では肩はかなり強いものの守備自体に問題があり、今季挑戦したセンターではDRS-17という酷い数字をたたき出している。
そのため彼を使うのなら強肩を活かせるライトにするのがベストだろう。
また打撃面でも今季は打者有利のホーム球場に助けられたきらいがあるのが少々不安点か。
それでも総合的にかなりハイレベルな外野手であるということは間違いない。


5.カルロス・ベルトラン(37) カーディナルス→?
145試合 打率.296 24本塁打 84打点 出塁率.339 OPS.830 2盗塁
メッツ時代終盤は怪我が多かったが移籍後は3年連続で140試合以上出場と、年齢の割にはまだ頑丈にプレイしている。
まだまだ3割20本前後の数字を残す力があり、実績的にも現役最高クラスで若手が得るところも大きいだろう。
しかし5ツールプレイヤーだった頃のような守備力と走力はもはやなく、期待できるのは打撃だけ。
その打撃も今季は出塁能力が大きく落ちるなど順調に衰えてはいる。
3年以上の契約は明らかに間違っているが、単年や2年の契約ならまだ悪くない契約になるだろう。





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