2015年7月19日日曜日

デッドライン直前 最注目の5選手

今月末のトレードデッドラインに向けて今季もトレード戦線が活性化するはずだ。これはMLBでは毎年行われることで、簡単に説明するとそのシーズンでのプレーオフ進出を諦めたチームが主力選手を上位争いをしているチームに放出し、その見返りとして将来有望な若手を得るというものだ。大抵その場合放出されるのはオフに契約満了しFAになる選手だ。中には7月31日のデッドラインぎりぎりにトレードが成立することもあり、毎年盛り上がるイベントであるとともにこれが後半戦の順位が大きく影響することが多い。例えば昨季ではデビッド・プライスやジョン・レスターといったエース級投手が動いた。そこで今季移籍が予想される注目スター選手を5人紹介する。

ジョニー・クエト(29)
今オフにFAになる投手の中では一番の大物投手であり、レッズが地区優勝争いに現時点で全く絡めていないところを見ると今季中の放出の可能性は高い。放出せずに契約延長する可能性もあるが、スモールマーケットのレッズが彼の要求に応えられるだけの巨額契約を用意するのは難しい。放出するならトレードが最良で、彼に興味を示しているチームも複数ある。

ジェフ・サマージャ(30)
下位に沈むホワイトソックスにとって、サマージャはある意味格好のトレード要員。昨季に比べて数字はあまりよくないのだが内容は悪くなく、後半のブーストに一役買ってくれるかもしれないため評価しているチームは少なくない。ときたま炎上するものの長いイニングを安定して投げられるところは大きな強みだ。3番手に優秀な投手を欲しているチームは欲しがるだろう。

コール・ハメルズ(31)
近年毎年のようにトレード候補に挙げられるハメルズは他の選手とは違いすぐにFAしてしまうわけではない。2013年からの長期大型契約はオプションも含めると2019年まで残っており、毎年安定して好成績を残しているため本来ならトレード候補にはならない選手だ。しかし彼がこうも話題になるのは所属しているフィリーズが過去に連発した大型補強や大型契約の負の遺産で常に下位に沈んでいるからだ。その中で唯一と言ってもよい好成績を残し続けるハメルズはフィリーズの中では最もトレード価値がある選手。そろそろ本気で若返りを図らなければいけないため放出の可能性は現時点でも十分あるというわけだ。フィリーズの編成がまだ冷静な判断力を残しているのであれば、今季は放出の大きなチャンスであり、見合う若手を用意できるチームにとってはどうしても欲しい選手だ。もし今FAになれば5年以上の長期契約は覚悟しなければならない投手が、2019年までの契約で済むわけだから不良債権化するリスクを低くおさえられる。今季彼が動くのであれば見返りのプロスペクトもそれ相応のものになり、最も注目度の高いトレードになるはずだ。

ジャスティン・アップトン(27)
開幕前に数々の補強を繰り返したパドレスの目玉の一人だったが、今オフにFAになるトレード候補の一人だ。パドレスが目論見通り優勝争いできていたならばそうはならないが、現状下位に沈んでいる以上やむを得ないだろう。しかしアップトン自身他のチームがこぞって欲しがるほどの好成績を残しているというわけではなく、近年では最低レベルの数字におさまっている。投手有利なペトコパークでプレーするということである程度予想できたことではあるのだが、不思議なことにホームでは強打者、アウェイでは控えレベルという予想とは逆の現象が起きている。そのため移籍すれば打撃成績が上向くとも言えない。また、まだ若いということで来季以降もパドレスが保有したがる可能性もあるのだが、そのためにはある程度の大型契約を用意しなくてはならないため微妙なラインだ。

スコット・カズミアー(31)
アスレチックスは今季も優秀なピッチングスタッフを武器に優勝争いに食い込みたかったがアストロズの序盤の独走などもあり現在は西地区がエンジェルスとアストロズの二強状態。現在最下位のアスレチックスは補強しない限りは巻き返すのが難しい。その中でオフにFAになるカズミアーは昨季の前半戦同様非常に優秀な成績を残しており、今季に限ってはどこのチームでもエースを張れるレベルのものだ。今放出するのがチームとしても最もお得なのだが気になるのは昨季オールスター明けから極端に調子を落とし後半戦使い物にならなかった点。そのあたりを懸念材料として捉えるかどうかで交換要員の質が変わってくる。しかしギリギリのプレーオフ争いをしているチームにとっては喉から手が出るほど欲しい投手だ。


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