2015年7月9日木曜日

クレイトン・カーショウに復活ののろし

今年のオールスターメンバーがそれぞれ最後の一人を除いて発表されたが、そこに4年連続でオールスターに選出され、過去4年で3度のサイ・ヤング賞を獲得しているクレイトン・カーショウの名前はなかった。その代わりに最後の一人の候補者にはなってるのだが、彼ほどの投手がなぜそういう事態に陥っているのか。その理由はやはり序盤の不調にある。
不調といっても並の投手なら十分及第点という成績だったのだが、開幕からの二ヶ月で6回以上を自責点1以内に抑えた試合はわずか1試合、8回以上を投げた試合は1試合もなかった。序盤怪我で離脱した昨季を除けば、2011年から毎年6月までにはだいたい6試合くらいは6回以上1失点以内の試合があった。そういう点から見ても今季のカーショウの投球はあまりピリッとしない。QS率自体はそれほど悪くはないのだがしっかり0で抑えるというよりは毎試合2,3点くらいはとられるという状態が続いたのだ。それでも奪三振だけはリーグトップクラスの数字を残していたあたりは流石だが、同僚のグレインキーが点を与えない投球を続けていたのとは対照的に数字の見栄えは悪かった。
しかし当然カーショウはそれで終わる投手ではない。6月に入ってから状態をあげ、被本塁打こそ減らなかったが8回無失点の投球をするなどパフォーマンスは上がり調子になり、ついに今日の試合で今季初完封を無四球13奪三振でかざった。これで防御率2.82と今季初の2点台に突入しリーグ11位の好成績。勝敗こそ6勝6敗のタイだが、奪三振も2位以降に差をあけてのリーグ1位と、やっとカーショウらしい数字が整ってきた。この今季初完封は今後の弾みになると同時に、オールスター最後の一人投票にもいい影響を与えるだろう。成績もふさわしいものになり、是非とも5年連続のオールスター選出を達成してほしいものだ。
ちなみに今季のカーショウは内容的には最初からよく、現在xFIP2.07で両リーグでも抜けた1位だ。毎年後半戦にかけて調子を上げるため、これから後半戦にかけて運も上向いてくるのだとしたら最終的には例年通りのサイ・ヤング賞争いをしている可能性は高い。


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