2014年11月8日土曜日

日米野球来日ロースター決定

来日する29人のメジャーリーガー達が決定した。
ベストには程遠いメンバーであることは間違いないが、カノー、プイグ、アルトゥーベ、ロンゴリアなどのスター選手も少なからずおり、MLBに興味のあるファンにはなかなか興味深いシリーズになるのではないだろうか。

投手
岩隈久志(マリナーズ)
ジェレミー・ガスリー(ロイヤルズ)
マット・シューメイカー(エンジェルス)
ヘクター・サンティアゴ(エンジェルス)
和田毅(カブス)
フランクリン・モラレス(FA)
クリス・カプアーノ(FA)
ジェフ・ベリヴ(レイズ)
ジェリー・ブレビンス(ナショナルズ)
ランディ・チョート(カージナルス)
ロブ・ウッテン(ブルワーズ)
ホゼ・ベラス(アストロズ)
トミー・ハンター(オリオールズ)
マーク・メランソン(パイレーツ)

捕手
サルバドール・ペレス(ロイヤルズ)
エリック・クラッツ(ロイヤルズ)
ドリュー・ブーテラ(ドジャース)

内野手
カルロス・サンタナ(インディアンス)
ジャスティン・モーノー(ロッキーズ)
ホゼ・アルトゥーベ(アストロズ)
ロビンソン・カノー(マリナーズ)
エバン・ロンゴリア(レイズ)
アルシデス・エスコバー(ロイヤルズ)
エドゥアルド・ヌニェス(ツインズ)

外野手
ヤシエル・プイグ(ドジャース)
デクスター・ファウラー(アストロズ)

内野手/外野手
クリス・カーター(アストロズ)
ルーカス・デューダ(メッツ)
ベン・ゾブリスト(レイズ)


まず投手についてだが、酷いの一言。
一流と言える投手は岩隈とメランソンくらいしか見当たらず、MLBベストメンバーを組むならこの選手らは誰も入ることはないであろうメンツだ。
しかし野手の方はそれなりの選手が集まっている。
私がラインナップを組むとしたら以下のようになるだろうか。

1 DH ホゼ・アルトゥーベ
2 CF ヤシエル・プイグ
3 2B ロビンソン・カノー
4 3B エバン・ロンゴリア
5 1B カルロス・サンタナ
6 RF ベン・ゾブリスト
7 LF クリス・カーター
8 C サルバドール・ペレス
9 SS アルシデス・エスコバー

これだけ見れば絶対的な破壊力には欠けるものの、かなり面白みはあるのではないだろうか。
少なくとも1番から4番まではオールスター級の野手が揃っている。
問題はこのメンバーがしっかりかみ合うかどうかと、コンディションやモチベーションなどだ。
日本のチームはこのチーム相手にどこまでやれるのか非常に楽しみである。

10 件のコメント:

  1. スカーバラ2014年11月9日 12:10

     私は何よりもまず大リーグの選抜チームを招いての日米野球が復活したこと自体がうれしいです。1931年にレフティ・グローブらが来日して以来、プロ野球の歴史より長い伝統あるこの大会でしたが、2006年を最後に事実上「廃止」されたと見られていました(その理由は「WBCができた以上もう価値はない」「お祭りにすぎず無価値」等々という乱暴なものだった)。日米野球は大リーガーのプレイを国内で生で観れる唯一のイベントであること、プロ野球の歴史ともにあった伝統ある大会であること、WBCでは代替できない独自の価値があること、お祭りにはお祭りの良さがあることなどから短絡的な廃止論に反対する意見も多かったのですが、無視されてしまった。 その後、確か2年くらい前に経営サイドからは開催論が出てきたのですが、その時は選手会が反対して潰れてしまい、非常に寂しい思いをした記憶があります。
     そんなわけで伝統の大会がよみがえり、大リーガーがやってくると聞き、大変うれしく思っています(ただ、大会のやり方には少々遺憾な点がある)。

     今回の大リーグ選抜チームは投手に関してはちょっと寂しいかなという気もします。「わあ、バーランダーだ、シャーザーだ、カーショーだ、バムガーナーだ、すげえなあ」ということにならなかったのは残念ですが、岩隈、メランソンのほかに今年ブレイクしたシューメイカーなどもいるので見どころがないわけではありません。
     一方、打者の方はカノー、アルトゥーベ、ロンゴリア、プイーグ等々、スタープレイヤーが少なからずいるのでこれはかなり強力だと思います。大リーガーらしい強打、好走、攻守を見せてほしいですね。

     ただ、今回の大会が「WBC日本代表強化試合」みたいな位置づけにされてしまったのは残念です(以前のコンセプトなら稲葉など最後の記念に選手として出場できたのではないか?)。あくまで「大リーグ対プロ野球」という位置づけでやってほしかった。大リーグ側は国籍にこだわらないのですから、プロ野球側も同じ姿勢でやるのが良いと思います。それに、外国人選手の参加の余地を一切なくしてしまうのも、正しい方向とは思えません(時期が時期だけに数は少ないが2002年のカブレラのように参加した例はある。また、過去にはブーマーやレロン・リーが参加を希望したのに、偏狭な理由で拒否されたという話もある)。

     あまり片意地を張らずに楽しむべき大会ではありますが、私はやっぱり大リーグ選抜チームに負けてほしくない。私の日米野球の一番の思い出は1992年の大会で、ロジャー・クレメンスらが来日し、まず巨人を一蹴した後に(当時、復帰したばかりの長嶋監督が「巨人だけでやらせてくれ」と頼んだのだとか)、プロ野球選抜を圧倒したのが記憶に焼き付いています。「本場の野球はこんなにすごいのか」と思いました。その憧れを壊してほしくないというのが理由です(戦力だけ比べれば勝ち越してくれるとは思いますが)。
     
     

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    1. コメントありがとうございます。
      私も日本でメジャーリーガーのプレーを観れる機会が増したことを嬉しく思います。
      WBCの時も感じましたが、日本人はMLB=アメリカという認識を強く持っています。
      しかし現在のMLBは非常に多国籍で、日本人はもちろん中南米やアジアの選手も多く約30%をアメリカ人以外の選手がしめます。
      そういう意味で、日米野球で多国籍のメジャーリーガーが来日することは認識を改める大きなチャンスにもなります。
      事実今回の大きな目玉であるカノー、プイグなどはアメリカ人ではないわけですしね。
      そういう意味ではMLBvsNPBという構図はWBCでは見られないワクワクするものです。
      ただ残念なのがスカーバラさんがおっしゃるように日本側は日本人だけで構成されたメンバーであるということ。
      このあたりは今後いつか改善されることを祈りたいと思いますが、日本人心理としては外国人対外国人の対決は興味のわかないものなのかもしれませんね。

      私も今回、MLB側は投手陣がひどいとは言えやはりその力をしっかり日本人に見せつけて帰ってほしいと思います。
      世界最高峰の野球リーグを名乗る以上それはある意味義務とも言えるでしょう。

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  2. プホルス、AJ、ハーパー、アイバーの辞退は何ともショックという言葉しかありませんね
    チケット販売後で本番まで1週間切ってからのキャンセルで正直印象は最悪です…
    しかも辞退の理由も酷いものです。

    カノ、ロンゴリアなど超一流選手が見れるのは素直に嬉しいですが
    こういうやり方なら最初から日米野球やらなくてよいのではと思ってしまいますね。
    上記4名が辞退しなければ投手の選抜の酷さも目を瞑れたんですけどね。

    ちなみに1Bはサンタナよりモーノー(ロッキーズ)がスタメンでは?
    今年は首位打者獲ってますし、人気もサンタナより断然上です。

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    1. コメントありがとうございます。
      確かに辞退者が出たことは残念です。
      簡単に辞退できるイベントだと思われてしまうと今後にも大きな影響が出てしまいますし、やる気も問われてしまいます。
      とはいえ来日するメンバーにはしっかりオールスター級選手も含まれています。
      こういう機会でもないとほとんど日本で見かけることがない選手ばかりですから、せっかくのイベントですから活かしてほしいですね。
      個人的には、調整が難しいのはわかりますが投手陣は本当にもっとなんとかならなかったのかと言いたくなります。
      私の組んだラインナップはあくまで個人的なものです。
      モーノーではなくサンタナを投入した意図は、もう一人ラインナップにスイッチヒッターがいた方がいた方がいいのではないかと思ったこと、また全体的に選球眼が良くボールをしっかり見ていくタイプが少なかったこと、そして上位打線に本塁打を飛ばす主砲タイプがあまりおらず、長打力優先で考えた上でのことです。
      モーノーは打率はかなりいいのですが今季アウェイでは6本塁打しか打てていませんから”破壊力”と言うには少し物足りないかなと思いまして。

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  3.  日米野球が開幕しましたが、今年の大リーグ選抜に関しては「不安的中」と言った感があります。日本代表との第1戦において0対2で完封負け、スコアこそ僅差でしたがヒット数は3対9であり、終始劣勢という印象がありました。
     前日の阪神・巨人連合チームとの試合も7回表終了時点で8対1と大量リードしたにもかかわらず、不安視されていた救援投手陣の崩壊で1点差まで追い上げられる状況であり、「これで大丈夫?」」という感想を抱きましたが、今日の試合で危惧感がさらに強まりました。併殺の多さも心配です。

     正直なところ、ここまでの印象では90年以来の負け越しもありうるのではないかと思ってしまいました。全日本はさすがにいい投手や好打者をそろえているので、この後はよほど気合をいれてかからないと危ないと思います。期待を裏切らないようにがんばってほしいです。

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    1. コメントありがとうございます。
      結局MLBはノーヒッター含む3連敗を喫し負け越しが決定し、カノーを骨折までさせてしまいました。
      4戦目は危なげなく勝ちましたが、負け越しはしてもさすがに5戦目も意地を見せて欲しいところです。
      練習不足、モチベーションの低さ、メンツの力不足などこうなった原因はいくつか挙げられるでしょうけど、MLBの代表としてプレーするのであれば日本も強いとは言え他国のリーグに負け越すなんてことはやめてほしいですね。
      5戦目は10点とるくらいの猛攻で流石MLBだと言わせてほしいです。

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  4.  初戦から投打ともに精彩を欠いて3連敗。第3戦では無安打無得点試合を喫するなど散々な状況だった大リーグ選抜。おまけにカノーまで骨折して出場不能になるなど「これは全敗もありうるか」という感じでした。しかし、この危機に直面して流石に選手たちが奮起し、第4戦、第5戦を必死のプレーで拾って、何とか最低限の面目は保った形になりました。
     第4戦以降は見るからに選手の動きが変わったことが分かりました(それまではとにかく「鈍い」「淡白」という印象だった)。守備や走塁は俊敏になり、投手はきっちりと投げ、打者には粘りが出て簡単には凡退しなくなりました。最初からこのようなプレーをしていれば不名誉なことにはならなかったのではないかと思います。後一試合、沖縄でおまけの試合があります。これに勝てば全体としてはタイになるのでここ二試合のような活力あるプレーを見せてほしいですね。

     さて、日米野球における無安打無得点試合は過去三回ありました。1908年のリーチ・オール・アメリカンのパッツィー・フラハティー投手(対早稲田大学。完全試合)、1971年のオリオールズのパット・ドブソン投手(対巨人)、そして1990年の大リーグ選抜のチャック・フィンリーとランディ・ジョンソン両投手(対プロ野球選抜。継投による)です。いずれも大リーグ側によるものであり、日本チームによるものは今回が初めてでした。極めて衝撃的なことだったのは確かです。

     前々回投稿で日米野球の期限を1931年と書いてしまいましたが、1908年のリーチ・オール・アメリカンが最初でした。お詫びして訂正いたします。

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    1. コメントありがとうございます。
      結局沖縄でも負けてしまいましたが、3本目の本塁打を放ったロンゴリアの活躍などは日本のファンの印象にも大きく残ったのではないでしょうか。
      しかしそういった部分を除けば今回のMLB選抜チームには失望しか感じないといったところでしょうか。
      オールスターとは言い難いメンバーだとは言え、ほとんど日本で見る機会のない現役MLBスター達のプレーを見ることを楽しみにしていたのはMLBファンだけではなく普段日本の野球しか見ないファンにとっても同じだったでしょう。
      MLB選抜は調整不足、モチベーションの低さなど敗因はいくつもあったでしょうが、MLBの代表としてプレーする以上負け越す、ましてやノーヒッターをくらうなど以ての外だったはずです。
      今後このような機会があるのならもう少し気合の入ったプレーを見せてくれることを願いたいですね。
      特に投手は調整の難しさなどから本腰を入れるのは難しいかもしれませんが、少なくとも野手にはMLBの破壊力やダイナミックさをもって披露してほしいところです。
      もちろんそういったプレーを求めるからには”にんじん”が必要なのは当然ですから、こういった試合をオーガナイズする側もそのあたりをもっとよく考えていかなくてはなりませんね。

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  5.  スポーツ観戦において失望することはままあることですが、憧れていたものが悲惨な姿をさらす時ほどひどい失望を感じることはありません。今回の日米野球の大リーグ選抜の結果はその類型に属するものであり、個人的には今年のサッカーワールドカップ(男子)でブラジル代表が1対7で負けた試合を観た場合に匹敵します。
     ベストメンバーには程遠かったのは事実です。また、調整不足、データ不足、大リーグではほとんどない人工芝等々、マイナス要素は数多くあり、そんな状態でやたらと意欲が高かった日本代表と対決すれば苦しい試合になるのはやむをえなかったでしょう。しかし、戦力的に劣っていたわけではないし、プロ野球側が外国人選手も含めた戦力を総動員していたわけでもありません。実際、気合をいれて臨んだ第4戦以降は互角以上の勝負ができていました(敗れた最終戦も中盤まで内容は押しまくっていた。もっとなりふり構わぬ姿勢を見せていれば勝てたのではないか)。私が一番残念に思うのは今回のチームはあまりにも勝利への意欲が乏しかったということです。ここがもっとも失望した点です。

     確かにモチベーションは上がりにくい面もあるし、観光を楽しむなとも言いません。でも、プロ選手の職業倫理としてファンの期待を裏切ってはいけません。かつての大リーグ選抜は最低限の期待には応えていました(しばしばエゴの塊と言われるバリー・ボンズがユニフォームを破って激走したこともあった)。おそらく2~3年以内にもう一度日米野球が開かれると思います(私にとっては残念ながら今回と同じコンセプトだろう)。私は大リーグが日本代表の「噛ませ犬」のような扱いになるのは我慢ならない(嫌な話だが日本野球界におぞましい「純血主義」が息を吹き返しそうな雰囲気すらある)。次の機会には「やはり大リーグは凄い」と思わせてほしいですね。ちなみに前回来日チームが不本意な成績に終わった次のチームは高いモチベーションで試合に臨んでおり、圧倒的戦績を残していることが多いです(71年、92年など)。
     私は大リーグの選手のプライドをくすぐる方がモチベーションを上げる効果があるのではないかと思います(高級取りに多少の賞金では効果が乏しいだろうし、バッシングによる「ムチ」の恐怖を与えるなどあらゆる意味で間違っている)。そしてそれを率先してできるのはコミッショナーだと思います。コミッショナーやかつての名選手たちがが公式の激励を行い、「ファンの期待を裏切るな」と言えば、注目も集まりますし、選手も何となくやる気になると考えます。

     大リーグのファンとしては暗い話の多かった今回の日米野球でしたが(大リーグ側を応援したらいけないみたいな空気やら、メディアに日本代表の勝敗にしか関心がないものが多かった)、それでも私は日米野球に無くなってほしくないです。むしろ試合の形式や開催地を多様にすることが今後は必要だと思います。実は近時は大リーグ選抜と全日本という形式がほぼ固まっていますが、昔はもっとさまざまな形式の試合が行われていました(日本側が2~3の連合チームで戦うことも少なくなかった)。今後は複数の単独チームを招聘したり、プロ野球と大リーグの混合チーム同士で試合を行ったりするのも悪くないでしょう(ア・リーグ・パ・リーグ連合対ナ・リーグ・セ・リーグ連合等)。少なくとも一回の大会で一形式のみの試合とする必要はありません。また、ドーム球場ばかりで行うのではなく、せめて12球団の本拠地では回り持ち開催にしてほしいですね。新広島市民球場(マツダスタジアム)など内外野とも天然芝ですから、大リーガーも安心してプレーできると思いますよ。

     

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    1. コメントありがとうございます。
      今回の結果にはMLBファンも日本のプロ野球ファンも失望したことでしょう。
      頂点に立つ存在をあっさり退けてしまったのですから。
      もちろん様々な要因が重なったからこその出来事でこれでNPBがMLBを超えたという謎の認識が広まらないことを祈りますが、とにかくモチベーションの差でこういう結果になってしまう程度には、昔に比べて日本の野球も強くなっているということなのでしょう。
      次に日米野球が開催される際にはもっとファンをワクワクさせてくれるような素晴らしいプレーを期待したいところです。
      もちろんそのためにはMLBはもちろんNPB側にも配慮しなければいけない点は多々あります。
      その辺りが今後改善されていくといいですね。

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