2013年7月3日水曜日

MLB今季最初のノーヒッターはホーマー・ベイリー!

MLBでは近年ノーヒットノーランや完全試合がかなりの数出ている。
2010年には述べ6度(ハラデイがポストシーズンをあわせてノーヒッターと完全試合を1回ずつやってのけた)、2011年は3度、 2012年は6度(マリナーズの継投ノーヒッターもあわせれば7度)の達成されているのだ。
しかし今季は惜しい試合をあれど、まだ1度も出ていなかった。
それを今日レッズのホーマー・ベイリーが達成したのだ。
それも昨年の9月28日以来の2年連続での達成となる。

ベイリーのことはあまり知らないファンも多いだろう。
レッズの強力なローテーションの一角をになっているがそれほど知名度のある選手ではないはずだ。
しかし彼はMLBでも過小評価されている投手であり、これを機に一気に知名度もあがって駆け上がっていくかもしれない。

彼は2004年のドラフトでレッズから1順目全体7位指名という高評価で入団した。
高卒投手としてはこれは極めて高い評価だと言える。
その年のドラフトでは全体2位でジャスティン・バーランダー、全体3位でフィリップ・ハンバー、全体12位ジェレッド・ウィーバーが指名されており、ベイリーも合わせてこの年のドラフト1巡目投手だけで6度のノーヒッターが達成されるというノーヒッターの当たりドラフトになっている。
ベイリーは入団後チームに大切にされながら徐々に成長していき、2007年に6月8日に21歳の若さでメジャーデビューを果たす。
しかしデビューまでは順調だったもののそこから数年は故障や制球難によって中々メジャーにも定着できずにいた。
いわゆる伸び悩みを経験したのだ。
多くの元有望株と同じく彼もそうして平凡な投手で終わるのかと思われたのだが、2010年にはブレイクの兆しを見せた。
それまでメジャーでは彼は速球が速いだけで三振があまり取れず制球が悪いというほとんどいいとこなしの投手だった。
しかし2010年には2シームを使うようになり、その投球スタイルの変化によるものか奪三振率と四球率が飛躍的に向上した。
前年1.65だったK/BBがそれにより2.50にまで改善されたのだ。
そして翌年から彼は完全に自分の投球スタイルというものを確立する。
それまで半分以上を占めていた4シームの割合を減らし2シームを多く投げるようになり、よりゾーンで勝負することで制球はさらに向上した。
そして2012年には初の200イニングと2桁勝利を達成し、なおかつノーヒッターも達成したことで元有望株の開化を予感させた。
強力のレッズローテーションの一角として迎えた今季はさらに進化し、内容的にはリーグトップクラスのものになっている。
それまで制球重視のスタイルへチェンジしたことで奪三振は減っていたが今季は制球はそのままに奪三振率をリーグトップクラスのレベルにまで引き上げることに成功している。
また打者有利の球場を本拠地にしていながら被本塁打も大幅に減り、彼は既にエース級の投手へと成長している。
現在27歳と、高卒の有望株としては開化に少し時間はかかったが、やっとそのポテンシャルを発揮しはじめた。
彼がリーグ有数の先発投手として認識されるようになるまで、そう時間はかからないのかもしれない。

0 件のコメント:

コメントを投稿