2011年12月4日日曜日

アルバート・プホルス

今オフプリンス・フィルダーとともに最注目のアルバート・プホルスですが、彼の獲得に伴うリスクを考察します。
彼を獲得するには8~10年の大型契約が必要になります。
そこで問題になってくるのは年齢です。
彼は来年の1月で32歳になります。
しかし確たる証拠はないとは言え彼は年齢詐称しているのではないかと実しやかに囁かれてきました。
もし年齢を偽っていたとしたら彼は現在彼は33歳で、長期契約のリスクを考えるにあたって大きな問題となってきます。
どれだけ偉大な打者でもいずれは年齢による衰えがやってきます。
それはプホルスであっても例外ではありません。

さらに今季新たな問題が出てきました。
今季の不振は今まで.292が最低だったBABIPが.277と、不運だったということで片付けられがちで、むしろこのBABIPでよくこれだけの成績が残せたと思うべきなのかもしれません。
しかし今季の彼が明らかに今までとの違いを見せたデータがあります。
それは四球率です。
キャリアが進むごとに向上し、近年は15%前後で推移していた四球率が今季はキャリアワーストの9.4%まで一気に低下しました。
これをどう捉えるかで彼の今後の予想が大きく変わってきます。
ただ単に打率が上がらないために焦ってボール球にまで手を出したのか、選球眼の衰えによるものなのか。
ビル・ジェームズは少なくとも後者ではないと考えているようで来季は
157試合 打率.316 41本塁打 118打点 出塁率.414 OPS1.005
と例年並みの好成績と予想しています。

打者として成長を見せているものの体型で避けられがちなフィルダーよりも、年齢と衰えという二つの大きな危険性をはらんでいるプホルスの方が”危険な物件”なのかもしれません。
プホルス側がなんとか妥協して8年程度の契約でSTLに残留してほしいものです。
そうすればフランシャイズプレイヤーとしてどのチームに行くより貢献できますし、合う程度不良債権化してもそれほど批判は浴びないでしょう。
とにかくプホルスの動きには注目です。

2 件のコメント:

  1. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    こんにちは、毎日楽しく拝読させてもらってます。
    ひとつ、質問があるのですが、プホルスは2011シーズン前、カージナルスからの契約延長交渉でまとまらなかったんですよね。これは、プホルスがその条件を不服として蹴った、ということでしょうか?
    10年総額約3億ドルだとか9年総額1億9800万ドルだとか日本のメディアでは書いてあった気がしますが…
    その場合、今FA市場において、プホルスはそれ以上の条件でなければ契約に至る可能性は低いと考えて差し支えないでしょうか?
    あるいは、当時と同じ水準の条件でもカージナルスと再契約するのでしょうか?
    シーズン前にかなりの好条件を蹴ってるけど、FAに出てから似たような条件で再契約、という事例自体はよくあることなんでしょうか?

    返信削除
  2. SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    コメントありがとうございます。
    今回のFAでプホルスはA-ロッド級、あるいはそれを越える契約を狙っています。
    つまり10年総額3億ドルです。
    しかしSTL側の提示した条件はこれよりもかなり低かったようで、最大で9年2億1千万ドルだったと言われています。
    この10年間で彼が最高の打者であったことは誰にでもわかります。
    だからそれに見合う史上最高額の契約を彼は求めているわけです。
    もちろん彼本人も契約を終える頃に今と同水準の成績を残せるとは思っていないでしょう。
    それでも彼がこれだけ大きな要求をする理由はある考え方に基づいています。
    プホルスはデビュー当時から圧倒的な成績を残してきましたが、21歳の時の年俸はわずか20万ドル、最も多い年でも1600万ドルでした。
    乱暴な言い方をすれば”昔の活躍分も含めてよこせ”ということです。
    そしてこの考えに基づけばある意味STLが要求通りの契約を結ぶのは当然とも言えます。
    しかしSTLはすでにホリデーと大型契約を結んでおり、プホルスとも大型契約を交わせばそれだけ財政状況が逼迫し、他の選手との契約に支障がでます。
    STLはこのジレンマに悩まされていますが、結局はお互いが妥協する形で残留するのではないでしょうか。
    つまり総額ではAーロッドに及ばなくとも、年平均では史上最高額を払うという予想がでています。
    契約延長時の水準ではプホルスは応じないでしょう。
    ある程度妥協するとしたら、それはSTL側になるはずです。
    似たような条件での再契約はよくあることではないでしょう。
    ただ自分の他球団からの評価を確かめたいという選手はいるかもしれません。
    FAに出て自分へのオファーでどういう評価をされているのかを見て、それが所属球団とほとんど変わらないものであれば同じ水準で再契約もありえるでしょう。
    それでもそうあることじゃないでしょうけど。

    返信削除