2014年1月20日月曜日

5球団に絞られた田中の行き先

報道によると田中には5つの球団がオファーを出しているようだ。
その5球団はヤンキース、ドジャース、ダイヤモンドバックス、カブス、ホワイトソックス。
いくつかの観点からこの5球団を分析していくことにしよう。

〇資金力
ヤンキース≒ドジャース>カブス>ホワイトソックス>ダイヤモンドバックス
大ざっばではあるが資金力という点ではヤンキース、ドジャースに利がある。
しかし田中に投資できる資金力に限って言えばぜいたく税を気にしているヤンキースはドジャースよりも不利になるかもしれない。
カブスは不良債権化していたソリアーノを放出したことで呪縛から解放されるつつあり、田中にはある程度投資できるだろう。

〇プレーオフ進出の可能性
ドジャース>ダイヤモンドバックス>ヤンキース≫ホワイトソックス>カブス
現有戦力から考えて地区優勝の可能性が最も高いのはドジャースであることは間違いない。
大物選手を多数抱えており、特に先発ローテーションの充実度はリーグでもトップクラスだ。
ダイヤモンドバックスはドジャースと地区優勝争いをする可能性が高いが、戦力的には少し劣る。
しかしワイルドカードでのプレーオフ進出の可能性は低くない。
ヤンキースは高齢化が進みながらもオフに補強したためそれなりにやれるだろう。
しかし激戦区ア・リーグ東地区であることを考えると強力なライバルが多すぎるため現時点ではワイルドカード争いをする程度になる可能性もある。
ホワイトソックスとカブスは他の3球団と違い再建期であり、今季いきなりプレーオフに進出する活躍をすることは難しいだろう。
3年後あたりに優勝争いを目指すべきチームだ。

〇田中必要度
ヤンキース>カブス>ホワイトソックス>ダイヤモンドバックス≫ドジャース
ヤンキースは田中を非常に必要としている。
サバシア、黒田、ノバ、ピネダ、フェルプスのローテーションは優勝を目指すには不確定要素が多すぎ、若返りを図るためにも若くエース級の活躍が期待できる田中を獲得したいところ。
カブスとホワイトソックスは優勝を狙える陣容ではないためヤンキース程今すぐ田中が必要なわけではないが、2、3年後あたりに優勝争いをするために確固たるエースが欲しいところ。
その頃には田中もMLBの環境に適応して思う存分力を発揮できるようになっているだろうという寸法だ。
ダイヤモンドバックスはドジャースとの優勝争いに競り勝つためにもエースが欲しいところだが、コルビン、マイリー、ケーヒル、マッカーシー、デルガドと駒はある程度揃っている上にサイ・ヤング賞級のポテンシャルを持つブラッドリーというプロスペクトも抱えている。
マーケットが大きくないだけに今後数年間を縛られるような大金を投じて田中を獲得する必要性はそこまでない。
ドジャースは現状の先発ローテーションで十分であり、他球団に比べて先発投手を補強する必要性はほとんどない。

〇将来性
ダイヤモンドバックス>カブス>ドジャース>ホワイトソックス>ヤンキース
ダイヤモンドバックスは現時点での主力も若く、数年間は現有戦力でもやっていけそうな上にトップクラスのプロスペクトも抱えている。
10年後はわからないが5年後までなら常に優勝争いをする戦力を維持できるだろう。
カブスは低迷期にプロスペクトを多く手に入れたため将来性はある。
勝負所になれば大金も投資できるだけに後はそれをエプスタインGMが活かせるかどうかにかかっているだろう。
ドジャースは巨額契約の選手を多く抱えているため現在のヤンキースに近い状態になる可能性は高い。
しかし国外からいい選手を獲得してくることも多い為、ヤンキース程には悲惨な状態にならなさそうだ。
ホワイトソックスは一番将来性が読めないため、今後の戦略次第では評価がAにもDにもなり得るチームだろう。
ヤンキースは現状の負のスパイラルからどう抜け出すかにかかっているが、あまりにも多くの大型契約を抱えているため抜け出すには一度解体する必要がありそうだ。

〇環境
ドジャース>ダイヤモンドバックス>ホワイトソックス>カブス≫ヤンキース
田中がプレーする環境としてはやはり日本人投手に関する実績があり、日本人も多い大都市でありながらニューヨークほどのプレッシャーがないドジャースが理想的だ。
マーケットの小さいダイヤモンドバックスもそういったプレッシャーは比較的弱い方で、西海岸は基本的に日本人向きだろう。
しかし暑さに弱い投手には厳しい環境だ。
シカゴの2球団はどちらも日本人が所属したことがあるが、ホワイトソックスはともかくカブスは福留で手痛い失敗をしており、日本人の大型契約選手に対するプレッシャーは強くなってしまうかもしれない。
ヤンキースはMLB全球団を見てもとびぬけてプレッシャーのかかるチームであり、環境的にはMLBで最も厳しい。
なおかつ投手にとっては不利な本拠地とポスティングで井川の失敗をしているという点からも田中にとっては非常にきつい環境になるはずだ。


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