2014年1月29日水曜日

オリックスがユニエスキー・ベタンコートを獲得

オリックス・バッファローズがMLBの内野手ユニエスキー・ベタンコートを獲得すると報じられた。
ベタンコートは今月31日に32歳になるキューバ人メジャーリーガーで、2005~09年までマリナーズでプレーしていたためその存在を知っている日本人ファンも少なくないはずだ。
彼の打撃はキューバ人らしいフリースインガーだ。
積極的に振っていくため三振も四球も極端に少なく、四球率は常にMLB最低レベルだ。
マリナーズ時代に記録したキャリアハイのシーズンでは打率.289を記録しているがそれでいて出塁率は.310でしかなく、キャリアにおいて出塁率が3割を越えたことが3度しかない。
まさに今は常識となっている出塁能力重視というトレンドに逆行した選手と言える。
マリナーズ時代はフリースインガーでありながら二ケタ本塁打を記録したことがなかったが、移籍後のロイヤルズでは16本塁打を放っており、その後も二ケタ本塁打を2度記録していることから、セーフコ・フィールドで本塁打を打つだけのパワーがなかっただけと言えそうだ。
2013年も409打席で13本塁打を放っており、20本塁打は難しいにしてもまだMLBで15本前後打つ力はあることがうかがえる。
そう考えれば日本でも同等数の本塁打を記録できる可能性は低くない。
ただマリナーズ時代はそれなりだった打率に関しては、2011年.252 2012年.228 2013年.212と近年かなり低下しており、四球を選べないことを考えるとこれは致命的と言える。
そのため日本行きが決まったのだろうがパワーはともかく打撃能力が落ちている現状(2013年は三振率も大幅に悪化した)では日本で大活躍を期待するのは酷かもしれない。
カギは変化球を多投する傾向にある日本人投手のボールの見極めがしっかりできるかどうかになるだろう。
それができれば打率.280 15本くらいは期待できるかもしれないが、出来なければ早々に使えなくなることもあり得る。

参考までにベタンコートの打撃通算成績を記載しておく。
1156試合 打率.261 80本塁打 457打点 出塁率.285 OPS.673 30盗塁






守備に関してだが彼がメジャーで守った経験があるのはショート、セカンド、サード、ファースト、レフトだ。
しかしこの中で500イニング以上守ったのはショートだけで、ユーティリティ性はあるものの本職はショートになる(2013年は主にサードでプレーした)。
では肝心の守備力はどうかというと、たまにテクニカルなプレーや魅せるプレーをするものの守備力自体は著しく低い。
日本ではどこを守ることになるのかまだ確定していないが、身体能力はあるため日本の人工芝に適応できれば案外いい守備を見せるかもしれない。










〈追記〉
契約内容は1年100万ドルのようだ。

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