2013年5月10日金曜日

大型補強チームの苦難

大型補強と言えば、チームを強くする上で最も代表的で、なおかつ最もてっとり早い手段である。
昨年はエンジェルスとマーリンズがオフの主役となり、大型補強チームとなった。
しかしエンジェルスはプレーオフ進出を逃し、マーリンズは最下位に沈んで一年での大解体が行われた。
近年最も大補強が成功した例と言えば2009年のヤンキースだろうが、上記2チームのように失敗するケースも少なくない。
それでは今年の大型補強チームはどうなっているだろうか。

今年のオフに話題をかっさらったのは言うまでもなくブルージェイズだ。
解体されたマーリンズから主力を複数獲得し、なおかつサイ・ヤング賞投手のRA・ディッキーも獲得してみせた。
これによって攻守ともにリーグ最高クラスの陣容を作りあげることに成功した。
実際開幕前の予想ではジェイズの地区優勝を予想する声は多かったし、今までとは違う戦いぶりを見せてくれるだろうと期待していたファンは多かっただろう。
他の大型補強チームも見てみよう。
ロサンゼルスの2チームはFA市場の主役を大枚をはたいて獲得した。
エンジェルスはライバルチームからのハミルトン引き抜きに成功し、ドジャースはサイ・ヤング賞投手グレインキーを獲得して屈指の先発ローテーションを作りあげた。
エンジェルスはプホルスがア・リーグの水に馴染みはじめ、トラウトが初のフルシーズンを迎えること、また弱点だったリリーフを補強したことでファンである私も非常に期待し、ドジャースはヤンキース以上の悪の帝国へと変貌をとげた。

この3チームはオフの主役であり、なおかつ今季のワールドチャンピオン候補だともくされていた。
しかし面白いことに現在この3チームは揃って地区最下位に沈んでいる。
事情はそれぞれのチームによって異なる。
ジェイズは獲得した選手が怪我をした挙句、好調と言える選手がほとんどいない状態で特に投手は昨年同様壊滅状態だ。
エンジェルスはハミルトンが全く機能せず、ジェイズと同じく投手は壊滅状態。
ドジャースはグレインキーが乱闘で怪我をした上に打線が機能していない。
ある意味不安材料がそのまま的中してしまっている状態だが、それにしても揃って最下位とは驚かされる。
さらに皮肉なことに穴埋め程度の補強しかしなかった球団が上位にいる地区も多い。
もちろん実績ある選手が揃っているだけにここから盛り返してくる可能性も低くないが、彼らの2013年シーズンはここから始まるのか、それとももう終わってしまったのか 行く末が非常に興味深い。

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