2013年11月17日日曜日

今、キューバ人メジャーリーガーが熱い!

2013年シーズンの日本人投手の活躍は素晴らしいものだった。
先発投手3人がエース級の活躍をし、上原、田澤はワールドチャンピオンの栄冠に輝いた。
サイ・ヤング賞投票ではダルビッシュが2位、岩隈が3位、上原もリリーフながらポイントが入るなど流石投手の国日本と言うべき結果だった。
それでは今MLBに最も旋風を巻き起こしているアメリカ以外の国は日本なのかというと、実はそうではない。
この日本人たちの活躍を上回るパフォーマンスを見せている選手たちがいる国があるのだ。
それが野球大国キューバである。
日本でもキューバの野球の強さはよく知られており、国際大会では常に優勝候補として名を挙げられる。
当然MLBでも活躍した選手が多数おり、MLBでも亡命したキューバ人を大金を投じて獲得することがよくある。
過去に活躍したキューバ出身のメジャーリーガーというと、通算462本塁打でMVP獲得もしたことがあるホセ・カンセコ、通算2030安打 585本塁打というレジェンド級の成績を残しているラファエル・パルメイロ、通算178勝している屈指のイニングイーターのリバン・ヘルナンデスなどの名前が挙がるだろう。
しかし残念ながらカンセコとパルメイロは薬物使用者でもある。

そんなキューバ人の注目選手が近年よくMLBに出てくるようになり、今MLBを席捲している。
その中でも注目の若い選手がたくさんいるのでその中の数人を今回紹介しよう。

〇ホゼ・フェルナンデス(21) マーリンズ
28試合 12勝6敗 防御率2.19 172.2回 187奪三振 WHIP0.98
今季20歳でメジャーデビュー、その後好投を続けサイ・ヤング賞候補にもノミネートされる活躍ぶりで見事新人王に輝いた若き豪腕。
過去に見舞われた苦難などで培われた強靭なメンタルとクレメンスやバーランダーとも比較される才能によって、弱小マーリンズのエースとして早くも君臨している。
来季はフルシーズン投げることになるだろうが、当然サイ・ヤング賞候補である。

〇ヤシエル・プイグ(22) ドジャース
104試合 打率.319 19本塁打 42打点 出塁率.391 OPS.925 11盗塁
低迷しかけていたドジャースを救った新星。
新人王候補にもなったが、出場試合数の少なさなども響いてフェルナンデスにはかなわず。
高打率を残す打撃技術とパワー、強肩にスピードと守備が上達すればMLB最高の5ツールプレイヤーにもなれる逸材で、鼻っ柱の強さもスターらしい。
とにかく身体能力が高く、今後MLBの外野手の中心になっていくだろう。

〇アロルディス・チャプマン(25) レッズ
68試合 4勝5敗 38セーブ 防御率2.54 63.2回 112奪三振 WHIP1.04
日本人もよく知っているキューバ人メジャーリーガーと言えば人類最速のこの人。
2012年はキンブレルとともにリーグ最高のクローザーとして君臨したが今季はまたもや制球が荒れ気味になり少々数字を落とした。
それでも速球の球威や奪三振力は変わらぬレベルで、チームには何度か先発転向を打診されているが本人の希望もあって今後もクローザーとしてその速球を見せつけてくれるだろう。

〇ヨエニス・セスペデス(28) アスレチックス
135試合 打率.240 26本塁打 80打点 出塁率.294 OPS.737 7盗塁
資金力のなさで有名なアスレチックスが大金を投じて獲得したことで意外性をもって受け止められていたが、デビューとなった2012年に打率.292 23本塁打とほとんど期待通りの活躍で地区優勝に貢献し、今季はさらなる飛躍を期待されていた。
しかし打率、出塁率を大きく落とし期待を裏切る結果に。
それでも秘めているパワーは間違いなく、今季はホームランダービーを制した。

〇ホゼ・イグレシアス(23) タイガース
109試合 打率.303 3本塁打 29打点 出塁率.349 OPS.735 5盗塁
今季は大物不在のア・リーグ新人王争いで2位になり、飛躍の年となった。
元々守備はメジャー最高クラス、打撃は最低クラスという選手だったが今季は思いのほか打撃がよくシーズン途中にはジェイク・ピーヴィが絡むトレードでタイガースに移籍しポストシーズンでもプレーした。
実際打撃は来季もこの水準を保てるのかは疑問だが守備センスは素晴らしく、ファンを魅了する美しい守備をみせる。

〇アレクセイ・ラミレス(32) ホワイトソックス
158試合 打率.284 6本塁打 48打点 出塁率.313 OPS.693 30盗塁
もはや若くないが2008年のメジャーデビューから安定した活躍を見せており、キューバ人特有の早打ちが目立つ打撃はともかく守備に関してはやはり一流であり、今季は走塁面でもキャリアハイのパフォーマンスを披露した。
流石にキューバ人ショートは身体能力が高く、また柔らかい守備を見せてくれる。

〇ユネル・エスコバー(31) レイズ
153試合 打率.256 9本塁打 56打点 出塁率.332 OPS.698 4盗塁
キューバ人にしてはよくボールを見る方で、打撃に関してはショートとしてはまずまず。
そして他のキューバ人ショート同様こちらも守備が素晴らしく、彼が今季見せた華麗な守備のシーンは日本でも少しばかり話題になった。
やはり身体能力の高いショートは魅力的だと思わせてくれる選手だ。

〇レオニス・マーティン(25) レンジャーズ
147試合 打率.260 8本塁打 49打点 出塁率.313 OPS.698 36盗塁
ハミルトンがぬけた穴を守備・走塁で埋めたマーティンは強肩と俊足がウリ。
マイナーでは打ちまくっていた打撃のよさはまだメジャーでは披露できていないが、今後も守備・走塁では確実に貢献していってくれるだろう。
彼の守備は一見の価値ありだ。

〇ケンドリス・モラレス(30) マリナーズ *FA
156試合 打率.277 23本塁打 80打点 出塁率.336 OPS.785 0盗塁
今オフのFA市場の目玉選手の一人。
2009年にエンジェルスの主軸として3割30本100打点を達成しこれから偉大なキャリアを築こうかという翌年にサヨナラホームランを打ってホームインした際に怪我をしてそこから2012年まで全休というなんとも情けない事態に陥ってしまった。
しかし2012年に復活しトレードでマリナーズへくると主軸としてイバニエスとともによく打った。
移籍先がどこになるにせよ打率.270 25本塁打前後を計算できる一塁手というのは案外重宝されるため、それなりの契約はえることになるだろう。

〇ヨンダー・アロンソ(26) パドレス
97試合 打率.281 6本塁打 45打点 出塁率.341 OPS.710 6盗塁
最近めっきり地味になってしまったパドレスにおいて長距離砲になることが期待されている一塁手。
数年前はレッズがボットーを放出してアロンソを後釜に据えるという案もあったほどの逸材だったがパドレス移籍後は本拠地の特性もあってかパッとしない活躍ぶり。
特に期待されていた長打力が発揮できていない点が痛い。
このまま元有望選手で終わるのかどこかで一花咲かすのか気になるところである。

〇ダヤン・ビシエド(24) ホワイトソックス
124試合 打率.265 14本塁打 56打点 出塁率.304 OPS.731 0盗塁
2012年に25本塁打を放ち将来のホワイソックスの主軸になることを期待されているパワーヒッター。
パワーがありその割に打率も酷い数字ではないのだがキューバ人らしく四球をあまり選ばないのが難点。
そのため出塁率は平均水準以下で、今後大きな活躍をしていくには打率を底上げするか四球を選べるようにならないといけないだろう。




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