栄冠に輝いたのはア・リーグがマックス・シャーザー、ナ・リーグがクレイトン・カーショウだ。
結果は予想されていた通りとなり、両者共に満票ではなかったが2位以下に大差をつけての受賞となった。
シャーザーは初めての、カーショウは2度目の受賞となる。
投票結果の内訳は以下の通り。
2013 AL CY YOUNG VOTING
Player, Team | 1st | 2nd | 3rd | 4th | 5th | Points |
---|---|---|---|---|---|---|
マックス・シャーザー(タイガース) | 28 | 1 | 1 | 203 | ||
ダルビッシュ有(レンジャーズ) | 19 | 3 | 1 | 6 | 93 | |
岩隈久志(マリナーズ) | 6 | 12 | 6 | 1 | 73 | |
アニバル・サンチェス(タイガース) | 1 | 1 | 3 | 9 | 8 | 46 |
クリス・セール(ホワイトソックス) | 1 | 5 | 8 | 6 | 44 | |
バートロ・コロン(アスレチックス) | 2 | 3 | 1 | 6 | 25 | |
上原浩二(レッドソックス) | 1 | 2 | 10 | |||
フェリックス・ヘルナンデス(マリナーズ) | 1 | 1 | 1 | 6 | ||
マット・ムーア(レイズ) | 2 | 4 | ||||
グレッグ・ホランド(ロイヤルズ) | 1 | 2 | 4 | |||
ジェームズ・シールズ(ロイヤルズ) | 1 | 2 |
2013 NL CY YOUNG VOTING
Player, Team | 1st | 2nd | 3rd | 4th | 5th | Points |
---|---|---|---|---|---|---|
クレイトン・カーショウ(ドジャース) | 29 | 1 | 207 | |||
アダム・ウェインライト(カージナルス) | 1 | 15 | 4 | 1 | 5 | 86 |
ホゼ・フェルナンデス(マーリンズ) | 9 | 3 | 5 | 7 | 62 | |
クレイグ・キンブレル(ブレーブス) | 4 | 1 | 8 | 4 | 39 | |
マット・ハービー(メッツ) | 1 | 8 | 4 | 3 | 39 | |
クリフ・リー(フィリーズ) | 6 | 6 | 2 | 32 | ||
ジョーダン・ジマーマン(ナショナルズ) | 6 | 3 | 21 | |||
ザック・グレインキー(ドジャース) | 2 | 4 | 4 | 18 | ||
マディソン・バンガーナー(ジャイアンツ) | 1 | 1 | 3 | |||
フランシスコ・リリアーノ(パイレーツ) | 1 | 1 | 3 |
各受賞者の成績はこちら。
マックス・シャーザー(29)
32試合 21勝3敗 防御率2.90 214.1回 240奪三振 56四球 18被本塁打 WHIP0.97
クレイトン・カーショウ(25)
33試合 16勝9敗 防御率1.83 236.0回 232奪三振 52四球 11被本塁打 WHIP0.92
最終候補にも残っていたダルビッシュ、岩隈の両日本人投手は受賞することができなかったが、シャーザーの成績を考えればそれも仕方あるまい。
開幕から13連勝し、6月からは4ヶ月連続の防御率2点台と抜群の安定感で常に試合を作った。
21勝というのは打線の援護あっての賜物であることは確かだが、常に試合を壊さずに投げつづけたからこそできたことであるのは間違いない。
岩隈やダルビッシュも素晴らしいパフォーマンスだったが、シャーザーの成績は特にウィークポイントがないもので、その弱点のなさが彼を際立たせている。
しかしダルビッシュも岩隈も来季以降に大いにチャンスはあるだろうし、上原もここに入ってきたのは流石だ。
ナ・リーグはカーショウが受賞して当然という内容。
満票でもおかしくなかったがウェインライトに1位票が一ついれたのは勝利数などを重視してのものだろう。
カーショウはこの年齢にして着々とレンジェンドへの道を歩んでおり、今季はついに久しく出ぬ防御率1点台までも達成した。
ドジャースは補強の手を緩めるつもりがなく、近いうちに彼はワールドチャンピオンの栄誉も手に入れるかもしれない。
彼は考えうる限りの栄誉を手に入れ、理想的な投手人生を送ることになるのだろう。
来季も当然サイ・ヤング賞の筆頭候補になるが、ホゼ・フェルナンデス、マット・ハービー、スティーブン・ストラスバーグ、マディソン・バンガーナーなど若く才能に溢れた先発投手たちの台頭によりそう簡単に受賞できる環境ではなくなるはずだ。
果たしてキャリアのうちにカーショウは何度サイ・ヤング賞を獲得するのか楽しみにしたい。
今年のサイ・ヤング賞。ア・リーグに関しては私はシャーザーが選ばれるのが当然だと思っていました。21勝3敗で防御率も2点台では取らない方がおかしいでしょう。昨今は、勝ち星は先発投手の優秀さを量る際に、かつてほど重視されなくなっていますが(チームの強弱や援護点の差に左右されることが多いので)、それでも重要考慮項目であることは変わりありません。ダルビッシュ、岩隈も素晴らしかったですが、勝ち星の差が7~8ほどあり、かつ。、それ以外の項目が大差ないのであれば、シャーザーには及びません。もしシャーザーが選出されなければ、かなりの騒動になってしまったと思います。
返信削除なお、シャーザーは後3~4勝あげていればMVPの可能性もあったと思いますが、残念ながら21勝では少し苦しいでしょう。
ナ・リーグはカーショー。最多勝は獲れませんでしたが差は3勝であり、防御率(1点台)やイニング数を考えるとこちらも当然だと思います。
この二人。ひょっとしたら来年のワールドシリーズであいまみえるかもしれません(今年はあと一歩だった)。タイガースとドジャース、どっちも老舗ですが、不思議なことにワールドシリーズでぶつかったことはありません。実現すれば目の覚めるような投手戦が見られる可能性は低くないでしょう(その他、タイガースにはバーランダー、サンチェス、フィスターがおり、ドジャースにもグレインキー等好投手が揃う。「比類なき投手のシリーズ」になりそうです)。そうなると素敵ですね。
コメントありがとうございます。
削除確かに今回はある意味予想しやすいサイ・ヤング賞レースでもありました。
近年2010年サイ・ヤング賞の影響かファンの間で勝敗を全く無意味なものとして捉える傾向が大きくなってきているように感じます。
確かに勝敗は打線の援護に影響される部分が大きく、正しく投手の力量を反映しているとは言えませんが、以前重要であることには変わらないはずです。
以前ほど最重要ではなくなっただけで、決して軽視していいものではないですから極端になってしまってはいけませんね。
ただ負け越したセールがこの位置にいることからもわかるように内容重視の傾向にあるのは間違いないですけどね。
おっしゃるようにタイガースとドジャースの投手シリーズは見てみたいですね。
今季のタイガースローテーションはMLB最高級でしたし、ドジャースももし田中を獲得するようなことがあればとんでもないローテーションになりそうです。
私はドジャースファンなのでひときわドジャースの動向を楽しめそうです。