2013年12月11日水曜日

エンジェルス、ダイヤモンドバックス、ホワイトソックス間で三角トレードが成立

ウィンターミーティングに入り恒例の三角トレードが早速成立した。

タイラー・スキャッグス、ヘクター・サンティアゴ ⇒ エンジェルス

マーク・トランボ ⇒ ダイヤモンドバックス

アダム・イートン ⇒ ホワイトソックス

以前から噂が出ていたトランボをエンジェルスが放出し、ダイヤモンドバックスとホワイトソックスからそれぞれ若い投手を獲得した形になった。
ダイヤモンドバックスはイートンとスキャッグスという若いプロスペクトを放出して長距離砲のトランボを、ホワイソックスはサンティアゴを放出し若い外野手を獲得。

エンジェルスが放出したトランボは2011年にルーキーイヤーで29本塁打を放ち翌年は32本、そして今季は34本とそのパワーには疑いがない選手。
しかし現在27歳で打撃の粗さにはあまり改善が見られなかったため、放出の可能性は何度も取り沙汰されてきた。
一体誰とトレードするのかと注目されてきたが、今回は左の先発投手を二人を獲得することになった。

まずホワイトソックスから獲得したヘクター・サンティアゴはもうすぐ26歳になる左腕だ。
2011年にメジャーデビューを果たし翌12年には主にリリーフとしてまずまずの活躍ぶりを見せた。
今季は先発登板の試合数が増え、まずまずの好投を見せていた。
彼は92mph前後の動く速球を軸にチェンジアップやカーブを織り交ぜていく投球スタイルなのだが、三振を多くとれる反面四球もかなり多いという弱点がある。
四球で自滅してしまうこともあり、三振も四球も多いという点ではCJ・ウィルソンとは少し似ているかもしれない。
また打者有利なホワイトソックスでプレーしていたため、エンジェルスに移籍することで成績自体は改善される可能性は高いと思われる。
先発ローテーションで使っていくのならば来季は180回 防御率3.60くらいを期待していいのではないだろうか。
左のバルガスがぬけた分をしっかり埋められたというのは朗報だ。

もう一人のダイヤモンドバックスから獲得した22歳のタイラー・スキャッグスは、以前エンジェルスがドラフト1巡目指名しエンジェルスのマイナーでプレーしていた投手だ。
しかしダン・ヘイレンが絡んだトレードの際にダイヤモンドバックスに移籍し、2012年ダイヤモンドバックスでメジャーデビューを果たした。
球威はないが大きく変化するカーブが武器で、奪三振力も高い。
来季はローテーションの5番手を担う可能性もあり、若いプロスペクトだけあって期待したい。

これでエンジェルスの先発ローテーションはJ・ウィーバー、CJ・ウィルソン、G・リチャーズ、H・サンティアゴ、T・スキャッグスとある程度固めることができた。
年齢的にも若返りできたという点は大きく評価したい。
しかし気になるのはやはり打線の軸だったトランボを失ったこと。
これで20本塁打を期待できるのはトラウト、プホルス、ハミルトンの3人しかいなくなってしまった(しかもプホルスとハミルトンは来季どれくらいの成績を残せるのか予想もつかない)。
投手の将来性が高まった反面打線が弱体化してしまった感は否めず、今後強打者の補強はあるのか、それともカルホーンなど既存の選手のブレイクに期待するのか注目だ。


さて続いてトランボを獲得したダイヤモンドバックスに目を向けてみよう。
ダイヤモンドバックスはこのトレードで最も出血を少なく済ませたチームである。
外野手のイートンは確かに将来有望な選手ではあったが、怪我でパフォーマンスを落としていた上に他にAJ・ポロックやアルフレッド・マーテなどの若い外野手が複数いるため代わりを探すのは簡単だ。
スキャッグスが抜けた投手にしてもチャールズ・ブルワーやジーク・スプロールなどの若手がまだいる上に先発ローテーションは埋まっていたためあまりダメージはない。
そればかりかトランボを獲得したことでゴールドシュミットの後ろにおいて彼をサポートする体制が出来上がった。
30本を打てる打者が二人並ぶのはやはり相手チームにとっては大いに脅威になるだろう。


最後にイートンを獲得したホワイトソックスだが、サンティアゴ放出のダメージは小さくはない。
セール、キンターナとともに三本柱となる予定だったサンティアゴが抜けたことで、ダンクスやリエンゾなど信頼するには物足りない投手に頼るしかなくなってしまったからだ。
しかしラミレス、デアザくらいしかスピードのある選手がいない状況で若いスピードスターが欲しかったという事情もあってイートン獲得に踏み切った。
しかしこれでイートン、デアザ、ビシエド、ガルシアと外野手候補が4人になっているため、ホワイトソックスがどういう起用法を見せるのかに注目したい。

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