2014年2月23日日曜日

ドジャースがキューバの守備職人エリスベル・アルエバルエナを獲得

彼のプレーをWBCで見て衝撃を受けた日本のファンは少なくないのではないか。
ドジャースがキューバ代表の遊撃手エリスベル・アルエバルエナ(23)を5年2500万ドルで獲得したと発表した。
彼は2013年のWBCでキューバ代表として日本と対戦し、その守備の才能を見せつけてくれた。
185cmの恵まれた体格を持ちながら俊敏さもあり、もちろん強肩だ。
キューバには守備のいい内野手が多くおり、今までもメジャーでプレーした選手ではアレクセイ・ラミレス、ホゼ・イグレシアス、ユネル・エスコバーなどがいるが、いずれも守備面で高い評価を受けている。
だが同時に打撃面はそれほどハイレベルというわけでもないのが彼らの特徴。
早打ちという特徴をアルエバルエナも受け継いでおり、キューバリーグでも決して圧倒的な打撃を披露していたわけではない。
ただその守備の素晴らしさと若さから評価が高く、ドジャースはそこに価値を見出したのだろう。
これでドジャースが今オフに獲得したキューバ人選手はアレックス・ゲレーロと合わせて二人になる。
ゲレーロも守備の評価が高い二塁手で、いずれ彼らが二人ともメジャーに定着するのであれば珍しいキューバ人二遊間も出来上がる。
ドジャースがヤシエル・プイグの大活躍で味をしめてキューバ人選手獲得に積極的に乗り出している感は否めないが、実際ここ数年のキューバ人メジャーリーガーの活躍をみればそれも悪い投資ではないだろう。

ゲレーロの方はともかく、アルエバルエナは昇格に少し時間がかかるかもしれない。
彼自身の打撃力の問題があるのと同時に、ドジャースには現状ハンリー・ラミレスというスター遊撃手がいるからだ。
ラミレスとの契約は今季までで、今季終了後ドジャースが彼と契約延長するのかどうかは注目ポイントの一つとなっている。
ラミレスをコンバートしようにも三塁には今オフに2年契約を結んだフアン・ウリベがおり、人材はやや余り気味。
今思い描ける将来像としてはアルエバルエナの打撃が一定のラインに達すればラミレスを三塁手にコンバートし、そのころにはウリベとの契約も終了しているという状態だ。
そのためにはラミレスとの再契約のための資金も必要になり、ますます年俸総額が跳ねあがることになる。
ラミレスの年齢も考えれば長期契約するよりは素直にFA市場に出した方がいいと個人的には思う。
なぜならドジャースの内野にはコリー・シーガーというプロスペクトがいるからだ。
ヤンキースやフィリーズのような高齢者まみれのチームにしないためには多少結果が出なくても若返りを図る必要があり、ラミレスと長期契約すれば数年後のシーガーのレギュラー定着の障害になることは間違いない。
アルエバルエナ獲得はラミレス放出の予兆なのか、それともさらなる金満街道を歩んでいくのか見ものだ。

”追記”
アレックス・ゲレーロについては「アレックス・ゲレーロ、オリボに耳をかじられる」にて詳しく記述。

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