2014年2月5日水曜日

2014年はシアトル・イヤー?

アメリカで最も人気のあるスポーツ、アメリカンフットボールのNFLでシアトル・シーホークスが今季のチャンピオンに輝いた。
そしてMLBでは今季シアトル・マリナーズが躍進しようとしている。
シアトルファンは今頃歓喜に沸いているだろうが、MLBの方も負けてはいられない。
長年の不振で失った人気をマリナーズが取り戻す時が来たのだ。
もし今季マリナーズが躍進し地区優勝することができれば、まさに今年はシアトル・イヤーになるわけだ。
そんなマリナーズの現状の戦力を見てみよう。

ESPNの予想デプスチャートでは以下のようになっている。

C  マイク・ズニーノ
1B ジャスティン・スモーク
2B ロビンソン・カノー
3B カイル・シーガー
LF ダスティン・アックリー
CF マイケル・ソーンダース
RF ローガン・モリソン
DH コリー・ハート

SP
フェリックス・ヘルナンデス
岩隈久志
エラスモ・ラミレス
タイワン・ウォーカー
ジェームズ・パクストン

RP
チャーリー・ファーブッシュ
スティーブン・プライアー
ヨービス・メディーナ
トム・ウィルヘルムセン

CP 
ダニー・ファークァー

この戦力で激戦区ア・リーグ西地区の勝ちぬけるのか?
簡単ではないだろう。
というよりレンジャーズ、アスレチックスの充実度などを見れば補強した今でもなおプレーオフすら厳しいように思える。
有望株を駒にしてでもカノーの周りを固める打者を獲得するのか、あるいはFA市場にでている3番手級投手を獲得して投手王国を作り上げるのかそろそろ方向性をはっきりさせる必要がある。
ただ球場の特性を考えるのならば実績ある先発投手を一人加えるのが有力な手だろう。
そうすれば少なくとも3番手までは確実性のある投手で固めることができる。
若手のラミレス、ウォーカー、パクストンがブレイクしなくてもなんとかなるはずだ。
しかし貧弱な打線を強化するのもそれはそれで有効な手段だ。
ロースターが厚くなってやや余剰化しているフランクリン、スモークあたりならば放出は可能で、今季も確実に一定の成績が見込めそうなのはカノー、シーガーあたりしかいないため出塁能力と長打力の高い打者が欲しいところだ。
出塁能力は高くないが、マリナーズはレンジャーズからFAになっているネルソン・クルーズと交渉しているという話がある。
薬物問題はあったものの目下5年連続20本塁打以上放っているだけに長打力があるのは間違いなく、どうしても左打者が多くなってしまう今季のマリナーズ打線においてはアクセントになっていいだろう。
ただし今までの成績は打者に有利なアーリントンで残したもので、特にセーフコ・フィールドではほとんど打てていない点には留意しなくてはいけない。
これまでの実績を考えてもあまり大きな期待はできないが、後はいくらでとれるのかが問題になってくるだろう。
今のFA市場を見ると長打力のある野手はクルーズくらいしか残っていないため、この選択は今季勝負をかける上で間違ってはいないはずだが、あまりにも大きな契約をしてしまうのは避けなくてはいけない。
他にもマリナーズは先発投手やベテランリリーバーのフェルナンド・ロドニーなどにも興味を示している。
補強する意思があるのは結構なことで野手・投手ともにそれぞれ一人ずつくらい実績ある選手を獲得できるならマリナーズの優勝も見えてくるだろう。
長くて低迷しただけに今季こそ野球でシアトル市民を喜ばせてほしいものだ。


2 件のコメント:

  1. スカーバラ2014年2月7日 20:54

     シアトル・シーホークスが悲願のスーパーボウル初優勝を飾りました。戦前の予想では対戦相手のデンバー・ブロンコスの方が有利と言われていたのですが、下馬評を覆しての大勝利となり、シアトル市民はさぞかし喜んでいるでしょう。何せシアトルを本拠地とするチームが世界一となったのは1979年のNBAのスーパーソニックス以来とのことですから、市民が熱狂するのも当然です。

     これで「次はマリナーズ」という期待を市民が抱くのも自然なことでしょう。ちなみにスーパーソニックスはオクラホマシティに移転して今はありません(今はサンダーという名前)。だとすれば来季のNFL開幕まではマリナーズに市民の期待が集中することになります。
     マリナーズも結構長い歴史を持つチームとなりましたが、今のところワールドシリーズ優勝はおろかリーグ優勝すらありません。ケン・グリフィー・ジュニア、ランディ・ジョンソン、アレックス・ロドリゲス、エドガー・マルティネス、イチロー等々名選手がいても頂点には届きませんでした。リーグ優勝決定戦には3回出ているのですがいずれも敗れ、地区優勝やワイルドカードからも12年間も遠ざかっています。そろそろ再浮上してもいいころでしょう。
     フロントも思い切って大補強。ヤンキースからカノーを獲得するなど補強に努め、今年はプレーオフを争うことができるのではないかと思っています。ア・リーグ西地区にはレンジャーズにアスレティックス、エンゼルスと強豪がそろっていますが、少なくとも名前負けはしない陣容になったのではないでしょうか。同じ都市のチームが頂点に立ったのですから、奮起するのではないかと思います。なお、個人的にはユニフォームをもっと色鮮やかなものに変えてみるのも悪くないと思います。

     余談。シーホークスは2010年に「負け越しなのに地区優勝」という珍記録を作ってしまい、世間の物笑いの種になったことがあります(スーパーボウルを制した今は単なる笑い話になったでしょうが)。NFLは現在ナショナル、アメリカン両カンファレンスそれぞれ4地区に分かれており地区ごとに優勝を決める仕組みになっていることや、試合数が16試合しかないことなどからありえないことではなかったのですが、それでも初めてのことでした。
     しかし、162試合もある大リーグでも地区はア・ナ両リーグとも三つに分かれているので、理論上は「負け越しで地区優勝」という可能性はあります。もしも大リーグでそんなことが起きれば永久に名が残ってしまうでしょうね。見てみたいような見てみたくないような。

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    1. コメントありがとうございます。
      スーパーソニックスが移転して以来4大スポーツでシアトルを拠点とするのはシーホークスとマリナーズだけになってしまいましたから、今回のスーパーボウル制覇はシアトル市民にとって非常に感慨ぶかい出来事だったのだろうと思います。
      4大スポーツ以外ではMLSのサッカーチームもありますが、やはり今回は野球とアメフトの両制覇で伝説を作ることをシアトル市民は願っているでしょう。
      今後も補強を続けてその本気ぶりを見せてくれるでしょうが、近年大補強が結果につながらないケースも多いのでマリナーズはそうならないように注意しなくてはなりません。

      ちなみに私もシーホークスの2010年の珍事は覚えています。
      私はNFLではレイブンズファンなのですが、あの時は珍事のおかげでシーホークスにも注目していてプレーオフでセインツに勝ってしまったのには驚きました。
      MLB関連では最近ルール5ドラフトでレンジャーズがシーホークスのエースQBウィルソンを獲得したことで話題になりましたよね。
      しかもどうやらレンジャーズのキャンプに参加するようで、こういうところはアメリカは面白いですよね。

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