2013年10月10日木曜日

最新版現役先発左腕ランキング

2013年のレギュラーシーズンが終了し、今季の各選手の成績もかたまったところで最近若い好投手が増えてきた左腕をランクつけしてみようと思う。
判断材料とするのは過去3年間の成績であり、当然ながら今季のものを最重要視する。

1位 クレイトン・カーショウ(25)
2013年各種スタッツ
16勝9敗 防御率1.83 236.0回 232奪三振 52四球 11被本塁打 WHIP0.92
過去3年間の活躍だけ見れば彼が現役最高左腕であることに異論を挟むものはおるまい。
抜群の安定感と支配感を持ち合わせており、100mphの剛球を投げ込むわけではないが威力抜群の速球と切れ味鋭いカーブやスライダーはすべて一流クラス。
制球も向上しているとあっては付け入る隙はない。
ただ彼の評価を少し難しくする要因があるとすればそれはDHのないナ・リーグ、しかも投手有利のドジャー・スタジアムを本拠地としているところだろう。
しかし個人的にはもはやそんなことは関係ないレベルにまで頭一つ抜け出た存在だと思っている。

2位 クリフ・リー(35)
2013年各種スタッツ
14勝8敗 防御率2.87 222.2回 222奪三振 32四球 22被本塁打 WHIP1.01
キャリアにおける実績は現役左腕の中では最高クラスであり、この3年間も非常に安定していた。
2012年にあまりにも援護を得られなかったことで6勝9敗という見栄えの悪い数字を残してしまったが、実際の投球内容は変わらず素晴らしいものだった。
制球力に関しては今もMLB最高クラスで、それでいて奪三振力も高いためK/BBはずば抜けている。
ただし球威はそれほどではない上にゾーンで勝負するタイプなので球場の特性の影響をもろに受けやすい点が欠点だ。

3位 デビッド・プライス(28)
2013年各種スタッツ
10勝8敗 防御率3.33 186.2回 151奪三振 27四球 16被本塁打 WHIP1.10
2012年サイ・ヤング賞投手ではあるが、怪我もあったせいで今季の成績は少し物足りないと思っているファンは多いだろう。
しかし彼は今季大きな変化を遂げた。
奪三振こそ減ったがその代わりに制球力が大幅に向上し、よりゾーンで勝負できるようになった。
結果的に怪我から復帰してからはエースとして素晴らしい投球を見せていた。
なにより彼において評価すべきはア・リーグ東地区で投げているということだ。
ヤンキースこそ弱体化しているがそのほかのチームは強力打線ばかり。
その中でこれだけの活躍ができるということがやはりエースたる所以なのだろう。

4位 コール・ハメルズ(29)
2013年各種スタッツ
8勝14敗 防御率3.60 220.0回 202奪三振 50四球 21被本塁打 WHIP1.16
サイ・ヤング賞をとるような圧倒的なタイプではない。
チームが弱体化した上に同僚にはリーがいることでやや地味な存在になってしまいがちなのだが、彼自体はエース級投手だ。
安定して200回を投げて防御率も3点前後に抑える、内容的にも三振がとれて四球も少ない。
こういう投手はかなり貴重であり、もっと高い評価されてもいい。
今季は大きく負け越したし序盤は不調に陥っていたが、後半は本来の力を発揮していた。
来季以降も魔球チェンジアップを軸に安定した活躍を続けていくのだろう。

5位 マディソン・バンガーナー(24)
2013年各種スタッツ
13勝9敗 防御率2.77 201.1回 199奪三振 62四球 15被本塁打 WHIP1.03
デビュー当初から完成度が高く、順調なキャリアを歩んでいる。
ただ安定した成績を残し続けているというだけでなく、ポストシーズンの経験が多く既に2つのチャンピオンリングを手にしているという点も数字にはあらわれない部分で評価したい。
今季は防御率が初めて2点台になったが、投手有利の本拠地の恩恵は当然ながら受けている。
しかし投球スタイル的には長期的な活躍が見込めそうで、若いうちから安定して活躍している点を考えても案外殿堂入りを視野に入れてもいい投手なのかもしれない。

6位 ジオ・ゴンザレス(28)
2013年各種スタッツ
11勝8敗 防御率3.36 195.2回 192奪三振 76四球 17被本塁打 WHIP1.25
球威ある速球に大きく曲がるカーブを軸にした高い奪三振力が魅力的な投手で、2012年には21勝で最多勝のタイトルも獲得したが、いかんせん制球力というわかりやすい弱点がある点が難点。
ローテーションを守っているのにここ2年連続で200回を越えられなかったのはそのせいもあるだろう。
 
7位 クリス・セール(24)
2013年各種スタッツ
11勝14敗 防御率3.07 214.1回 226奪三振 46四球 23被本塁打 WHIP1.07
先発としてのキャリアがまだ2年のため他の投手に比べてサンプルは少ないが、既にホワイトソックスのエースと呼んでいい存在になっている。
今季は援護に恵まれなかったが投球内容は昨季よりも向上し、初の200回200奪三振もクリアした。
長身とサイドスローであることからランディ・ジョンソン二世と呼ばれるが、ランディよりはよく言えば完成度が高く、悪く言えばスケールの一回り小さな投手だ。
ただ最速100mphに達する速球や切れ味鋭いスライダーなどランディと似通った部分は確かに多く、 奪三振力がさらに向上すればサイ・ヤング賞を何度も狙える投手になるだろう。

8位 CJ・ウィルソン(32)
2013年各種スタッツ
17勝7敗 防御率3.39 212.1回 188奪三振 85四球 15被本塁打 WHIP1.34
先発転向後4年間で防御率2点台を1度、3点台を3度達成し、なおかつ4年連続200回をクリアしている点は大きく評価すべきだ。
アーリントンで防御率2点台を叩き出しただけに本塁打を打たれないという能力にも長けている。
しかしゴンザレス同様制球力の悪さが彼の評価を難しくしている。
その割に奪三振力がそこまで高いわけでもなく、2,3番手止まりの評価になってしまうのは仕方ないところだ。

9位 ジョン・レスター(29)
2013年各種スタッツ
15勝8敗 防御率3.75 213.1回 177奪三振 67四球 19被本塁打 WHIP1.29
かつては5本指に入る先発左腕だったが、2012年に成績を悪化させたことで大きく評価を落とした。
しかし終盤にエースとしてチームを引っ張る活躍をしたことで再度持ち直してきた。
実際のところ2012年も内容的にはそこまで酷いものというほどではなくxFIPに関しては今季より良かったくらいだ。
奪三振率が落ちている点が心配だが、復活しつつあるのだと考えていいのかもしれない。

10位 デレク・ホランド(27)
2013年各種スタッツ
10勝9敗 防御率3.42 213.0回 189奪三振 64四球 20被本塁打 WHIP1.29
2012年に長期契約を結びながらも期待を裏切ったことで評価が落ちつつあったが今季はダルビッシュに次ぐ2番手として十分な働き。
うまく成長しており、来季はダルビッシュと左右のエースとして活躍できそうだ。



 





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