2013年10月4日金曜日

ナ・リーグ新人王は誰の手に?

長きに渡るレギュラーシーズンが終了し、タイトル獲得者も確定した。
それらの成績から各賞の予想をしているファンも多いだろう。
そこで今回注目したいのは、非常にハイレベルだったナ・リーグのRookie of the Year Awardだ。
派手な活躍をした選手が少ないア・リーグに比べて、ナ・リーグの方は新人の活躍が非常に目立った。
プイグやミラー、テヘラン、リュ、コールといったチームのプレーオフ進出に大きく寄与した選手も少なくはない。
まずはハイレベルな活躍をした新人を成績とともに紹介しよう。

ホゼ・フェルナンデス(MIA)・・・☆
28試合(28先発) 12勝6敗 防御率2.19 172.2回 187奪三振 58四球 WHIP0.98 
FIP2.73 xFIP3.08 fWAR4.2 rWAR6.3

ヒョンジン・リュ(LAD)・・・◎
30試合(30先発) 14勝8敗 防御率3.00 192.0回 154奪三振 49四球 WHIP1.20
FIP3.24 xFIP3.46 fWAR3.1 rWAR3.3

フリオ・テヘラン(ATL)・・・〇
30試合(30先発) 14勝8敗 防御率3.20 185.2回 170奪三振 45四球 WHIP1.17
FIP3.69 xFIP3.76 fWAR2.4 rWAR3.2

シェルビー・ミラー(STL)・・・〇
31試合(31先発) 15勝9敗 防御率3.06 173.1回 169奪三振 57四球 WHIP1.21
FIP3.67 xFIP3.73 fWAR2.1 rWAR3.4

ジム・ヘンダーソン(MIL)・・・△
61試合(0先発) 5勝5敗 28セーブ 防御率2.70 60.0回 75奪三振 WHIP1.13
FIP3.58 xFIP3.31 fWAR0.3 rWAR1.4

ヤシエル・プイグ(LAD)・・・★
104試合 打率.319 19本塁打 42打点 出塁率.391 OPS.925 11盗塁
wOBA.398 fWAR4.0 rWAR5.0

ゲリット・コール(PIT)・・・×
19試合(19先発) 10勝7敗 防御率3.22 117.1回 100奪三振 28四球 WHIP1.17
FIP2.91 xFIP3.14 fWAR2.3 rWAR1.3

トニー・シングラニ(CIN)・・・×
23試合(18先発) 7勝4敗 防御率2.92 104.2回 120奪三振 43四球 WHIP1.10
FIP3.78 xFIP3.49 fWAR1.3 rWAR2.2

ザック・ウィーラー(NYM)・・・×
17試合(17先発) 7勝5敗 防御率3.42 100.0回 84奪三振 46四球 WHIP1.36
FIP4.17 xFIP4.21 fWAR0.6 rWAR1.1

ジェド・ジョーコ(SD)・・・×
125試合 打率.249 23本塁打 63打点 出塁率.301 OPS.745 1盗塁
wOBA.325 fWAR2.5 rWAR2.2

エバン・ギャティス(ATL)・・・×
105試合 打率.243 21本塁打 65打点 出塁率.291 OPS.771 0盗塁
wOBA.329 fWAR0.9 rWAR0.6


先発投手の活躍が目立つが、当然ながら大本命はフェルナンデスだ。
20歳でのデビューと候補者の中では最も若く、チームの方針により投球制限がかかっていなければサイ・ヤング賞候補になっていてもおかしくないレベルの内容で、特にオールスター以降は7勝1敗 防御率1.32とほぼ無敵だった。
チームは優勝争いとは無縁だったことや、他に労働量で上回る投手が数人いることを除けばほぼ全てにおいて今季の新人投手最高と言える。

彼の対抗馬になりそうなのがリュ、テヘラン、ミラーの3投手。
彼らはそれぞれチームの地区優勝にも大きく貢献しており、内容的にも優れている。
スタイルに違いはあれど勝敗や防御率などがに通っており、この3投手の誰を一番評価するかはもはや好みの問題と言ってもいいかもしれない。
個人的には年間通じて大崩れすることなく安定して、序盤チームの調子が悪い時期にも踏ん張っていたリュを労働量の観点から最も評価したいところ。

リリーフでは比較的新人王をとりやすいクローザーからヘンダーソンをピックアップしたが、30セーブに届かず防御率2点台後半ではやはり先発投手と対等に戦うのは難しいか。

センセーショナルな活躍でMLBを席捲したプイグは大穴候補だ。
シーズン途中の昇格のため出場試合数は物足りないが、内容的には非常に素晴らしい上に彼の昇格と同時期にチームも上向いたため、ドジャース優勝のキーパーソンになったといっても過言ではない。
強肩を活かした守備でも判断力などの課題は浮き彫りになったものの魅せる活躍をしてくれた。
しかしやはり年間通した活躍ではない点がネックであり、さらに好不調の並みの激しかった点もマイナス材料になる。

コールはもう少し早くに昇格できていれば上位候補に入れたかもしれない惜しい存在だ。
抜群の安定感で相手打線を押さえ込み、ワイルドカード争いをしていたパイレーツにとって最も重要な時期であった9月に4勝 防御率1.69という素晴らしい仕事をしてみせた。
序盤はあまり奪うことができなかった三振も終盤は量産していただけに、彼がもっと序盤に昇格して早く適応していれば面白い存在になったかもしれない。

シングラニやウィーラーも起用法や昇格時期に左右されたために労働量が惜しい投手たちだ。

プイグ以外目立った存在があまりいない野手では新人最多の23本塁打を放ったジョーコやシンデレラストーリーでも話題になったギャティスがそれなりの活躍をしたが新人王候補となるほどではなかった。
しかしギャティスの本塁打率の高さやペトコ・パークを本拠地と怪我もありながらこれだけの本塁打を放ったジョーコのパワーは今後に期待できるだろう。








0 件のコメント:

コメントを投稿