2013年6月11日火曜日

ヤシエル・プイグはドジャースを救えるのか?

6月3日にメジャーデビューを果たした22歳のキューバ人スラッガーが今猛威をふるっている。
ドジャースは昨年6月に亡命を果たしたプイグと7年42Mドルという契約を交わした。
それからマイナーで23試合に出場し、打率.354 5本塁打 OPS1.076というずば抜けた数字を残して迎えた今季のスプリングトレーニングで彼は注目の的となった。
27試合に出場し打率.517 3本塁打 OPS1.328という成績はいくらスプリングトレーニングとは言え目をみはらずにはいられなかった。
今季中のメジャー昇格はほぼ確実だと見られており、実際にマイナーではもう何も証明すべきことはいわんばかりに好成績を残していた。
しかしドジャースにはケンプ、イーシア、クロフォードという実績ある外野手が揃っていたことで、プイグにはなかなかお鉢が回ってこず、非常にもったいない状態に陥っていたのだ。
しかしケンプとクロフォードがほぼ同時期に揃ってDL入りしたことでピュイグにも白羽の矢がたった。
そして迎えたデビュー戦では早速2安打と結果を残し、翌日には2本塁打を放つという鮮烈なデビューを飾った。
それからもグランドスラムを放つなど勢いは止まらずにここまで8試合で打率.500 4本塁打 OPS1.453と驚異的な活躍を見せている。
四球をあまり選ばないというキューバ人打者の特徴は受け継いでいるものの、ここまで打てるのならもはやそんなことはどうでもいいとも思える。
得点力不足に喘いでいたドジャースにとって彼は願ってもない存在だろう。

しかしここで同時に一つの問題も浮き上がってくる。
ケンプ、イーシア、クロフォードはいずれも巨額の長期契約を結んでいる選手であり、不調だろうとマイナーや控えに置くことは難しい選手たちだ。
今季に限って言えば、クロフォードは好調ながら相変わらず怪我がち、ケンプとイーシアは不調と外野はかなり不安定になっている。
ケンプとクロフォードが怪我から戻ってきた際に、プイグをどうするのか、である。
明らかに控えに置くようなレベルの選手ではないし、悲惨なドジャース打線の中で貴重な長打を打てる打者だ。
とは言え外野手を3人までしか出せない以上、誰かが割を食うことになる。
いつまでたっても左投手を打てないイーシアや、今季の好調ぶりでやや評価が戻りつつあるクロフォードをトレード要員にするという選択肢も見え始めてきた。
そうして優秀なリリーバーを獲得すれば、ドジャースも徐々に上向きになっていくだろう。
怪我人が復帰してきた際にドジャースがどういう選択をするのか非常に興味深いところである。

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