2013年6月26日水曜日

MLBオールスターにふさわしいのは?各ポジション最優秀選手を探す ”ア・リーグ”

今年のMLBオールスターは現地時間の7月16日に行われる。
NPBでは既に投票が終わり、またその選考内容に疑問の声も上がっている。
MLBでももちろん人気チームの選手などは票が集まりやすいのだが、流石に今回のNPBのようなことはないだろうと思いたい。
さて最新の中間発表では各ポジションの1位は以下のようになっている。

捕手 ジョー・マウアー
一塁手 クリス・デイビス
二塁手 ロビンソン・カノー
三塁手 ミゲル・カブレラ
遊撃手 JJ・ハーディ
外野手 アダム・ジョーンズ、マイク・トラウト、ニック・マーケイキス
DH デビッド・オルティズ

流石にそうそうたる面々が並んでいるが、とにかくオリオールズ勢が多い印象だ。
もちろんここから二転三転するポジションもあるだろうが大体は固まってきたと言っていいだろう。
しかしファン投票というのはただ各ポジションの最優秀を決めるものではない。
むしろ知名度や人気度というもののウェイトが大勢を占めている。
そこで今回はそういう面を度外視した純粋な能力・成績面でオールスターのスターターにふさわしい選手を探してみたいと思う。


捕手
ジョー・マウアー
68試合 打率.330 8本塁打 25打点 出塁率.413 OPS.916 盗塁阻止率.389 fWAR3.4
今年30歳を迎えた天才捕手はア・リーグの捕手においては飛び抜けた存在だ。
守備面はウィーターズには劣るが今季は阻止率も優秀で、打撃は捕手の枠を出て首位打者もまだ十分射程圏内にとらえている。
さらにスタイルに少し変化を加えたのか三振が増えた反面二塁打も量産しているため中距離ヒッターとして長打の面での貢献度も高い。
そして捕手として先発出場したのは45試合で、一塁とDHで出場することも多いため健康面でも今季は悪くない。
現時点は彼以外にオールスターのスターターにふさわしい捕手はいないだろう。


一塁手
クリス・デイビス
76試合 打率.331 27本塁打 70打点 出塁率.408 OPS1.116 fWAR4.2
リーグにおいて打率2位、本塁打1位、打点2位とミゲル・カブレラと首位打者争いを続けている彼以外にオールスターがふさわしい一塁手は今季は存在しない。
三振は多いし守備も良くないがそんなことはもはやどうでもいいだろう。
昨年の初の30本塁打越えを経て一気にブレイクした感があるが、マイナーで彼が残していた成績を考えるとそれほど驚くべきことでもないのかもしれない。
デイビスはカブレラと並んで現在MLBで最も危険な打者だ。


二塁手
ダスティン・ペドロイア
77試合 打率.311 4本塁打 41打点 出塁率.394 OPS.812 10盗塁 fWAR2.7
長打を重視するのなら断然カノーだが、私はトータルパッケージとしてのレベルの高さからペドロイアを推したい。
今季のペドロイアは本塁打は少ないが例年通りに二塁打は量産できているため長打もないわけではない。
打率を3割で維持できるのなら打撃貢献度としては全く問題ないだろう。
欲を言えばもう少し頑張って出塁率を4割にまでのせてほしいところか。
彼が守備・走塁面での貢献度が最も高い二塁手の一人であることにも異論はないだろう。
純粋に打撃だけで考えるならカノーやキプニスは素晴らしいがトータルではペドロイアのバランスの良さが際立っている。


三塁手
ミゲル・カブレラ
74試合 打率.370 20本塁打 75打点 出塁率.462 OPS1.106 2盗塁 fWAR4.8
間違いなく現役最高の右打者であり、もはや試合に出てくれるのであれば守備や走塁はどうでもいいと思える稀有な存在だ。
リーグにおいて打率1位、本塁打3位、打点1位と2年連続で三冠王を狙える位置につけている。
今季のア・リーグは三塁手のレベルが非常に高く、健康面が充実しており攻守において素晴らしい活躍を見せているロンゴリアや20歳とは思えないパフォーマンスを発揮しているマチャド、思わぬブレイクを見せたドナルドソン、相変わらず安定しているベルトレなど攻守に渡って活躍中の選手が多い。
しかしそんな中でも打撃だけのカブレラがやはり最も素晴らしい活躍を見せていると言わざるをえない。
本当に恐ろしい打者だ。


遊撃手
ジョニー・ペラルタ
69試合 打率.324 7本塁打 34打点 出塁率.383 OPS.867 2盗塁 fWAR2.8
パワーでは守備も素晴らしいハーディが頭一つ分抜けているのだが、今季はやはりペラルタだろう。
序盤から高打率を維持し続け今に至っても落ちてきてはいない。
二塁打量産の中距離ヒッターとして長打の面でも大きく貢献している。
守備も良く、問題はどこまでこの調子を維持できるのかということだが、今のところは攻守共にハイレベルだ。


外野手
マイク・トラウト
76試合 打率.306 12本塁打 46打点 出塁率.384 OPS.918 18盗塁 fWAR4.1
序盤はやや不調で心配されたがどんどん調子を上げている。
昨季の活躍が素晴らしすぎたために今季どこまで成績を落とさずにいけるのかという懸念は出ていたが、今季も彼は史上最高の21歳の一人だ。
シーズンが終わる頃にはMVP候補にもなっているだろうが、チーム事情のせいでセンターかレフトのどちらかに固定できていないのが気になるところだ。


ジャコビー・エルズベリー
71試合 打率.289 1本塁打 26打点 出塁率.353 OPS.753 31盗塁 fWAR2.6
野球の華は本塁打だけではない、足で魅せる選手というのも必要だ。
大ブレイクした2011年から一転不振に陥った2012年だったが、今季は打撃はそこそこながら走・守における貢献が著しい。
怪我さえなければ盗塁王も間違いないだろうし、うまくいけばキャリアハイの70盗塁を超えることもできるかもしれない。
打撃の調子も上がっており、オールスター前には走攻守全てにおいてずば抜けたパフォーマンスになっているかもしれない。


アダム・ジョーンズ
77試合 打率.300 15本塁打 55打点 出塁率.322 OPS.830 9盗塁 fWAR1.9
ある意味典型的な以前なら非常に高く評価されたであろう選手がジョーンズだ。
確かに素晴らしい身体能力を持っており、守備も華やかでスピードがある。
しかし平均以下の出塁率や中身は酷い守備が現代では評価を落とす要員になっている。
とはいえ飛び抜けた選手がいない今季のア・リーグ外野手事情を考えれば、やはりジョーンズは選ばれるべきだろうと思う。
3割30本100打点ペースなのは間違いなく、スター性も備えている。
なによりデイビスやマチャドとともに好調オリオールズの顔的存在だ。
リーグにおける優秀な外野手であることには異論はない。


DH
デビッド・オルティズ
59試合 打率.316 16本塁打 55打点 出塁率.392 OPS1.005 2盗塁 fWAR2.2
復帰が遅れたためにやや試合数が少ないが、そこからハイペースで数字を積み上げ今ではどの部門でもリーグトップラスの打撃成績になっている。
年をとってむしろ打撃が洗練されてきおり、彼ほどミスターDHにふさわしい選手はいない。
チームも好調で充実した一年になるはずだ。







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