2013年7月1日月曜日

優勝争い最前線、それぞれの補強ポイント ”ア・リーグ”

6月の全日程が終了し、これで多くのチームがシーズンの約半分の試合数を終えたことになる。
ア・リーグ東地区のブレーブス以外は独走状態と言えるようなチームがなく、ここから強豪チーム同士の優勝争いもさらに激化してくるだろう。
そしてMLBはここから各チームが弱点を埋める補強に奔走することでさらに面白くなってくる。
今回は優勝争いをしているチームの補強ポイントをそれぞれ見ていこう。

東地区
ブルージェイズが6月に驚異的な追い上げを見せたため、全チームが優勝争いをしていると言っても過言ではない状況だ。
この状況では全チームが買い手にまわる可能性もあるが、現時点ではレッドソックスとオリオールズが優勝争いの最前線だ。

”レッドソックス”
ここまでの好調を支えてきたのはチーム打率リーグ2位、チームOPSリーグ1位を誇る強力打線だ。
本塁打を量産する、というわけではなく二塁打を量産しチーム盗塁数1位の機動力も加えての結果で得点数は堂々のリーグ1位となっている。
反面序盤チームを支えていた投手陣には若干の陰りが見えてきている。
先発の方はレスターが調子を落としバックホルツがDL入りたもののラッキーの復活がありまだ十分リーグ上位レベルだ。
問題はのはリリーフの方で、リリーフ防御率がリーグ12位と終盤の安定感を失っている。
誤算だったのはクローザーを固定できなかったことで、ハンラハン、ベイリー、上原という3人のクローザー経験者を揃えておきながら怪我や不調で上原にまでお鉢が回ってきてしまった。
しかもその上原も一発ぐせが少々怖い。
層が薄くなったリリーフ陣の中ではミラーとブレスロウがそれなりによくやっているものの、左のためワンポイントになることもしばしばだ。
となると右で信頼できるのが田澤くらいしかいないものの、こちらも一発を浴びることが多く最近はよく失点している。
つまりは問題点は非常にシンプルであり、リリーフの強化、特にセットアッパーを任せられる、あるいは上原をセットアッパーにしてクローザーに据えられる右投手が欲しいところだ。


”オリオールズ”
打線については文句なしだろう。
荒さはあるがどこからでも一発が出る強力打線は、目下本塁打王を独走中のクリス・デイビスが調子を落としても踏ん張ってくれるはずだ。
レッドソックスに次ぐ攻撃力は特に強化している必要はない。
しかし打線が強力なチームにはつきものの投手力の問題が存在するのはオリオールズも例外ではない。
チーム防御率はリーグ14位で、打線に頼りきってここまで来ていることがよくわかる。
昨年の大躍進を支えたリリーフ陣が弱体化してしまったのも問題なのだが、最大の問題は防御率13位の先発陣だ。
先発で安定していると言っていいのはティルマンとゴンザレスの二人だけだ。
ブリットンやゴースマンなど若い投手が活躍すれば面白くなるのだが、流石に後半戦を若手頼みの賭けに出るわけにはいかない。
チェンが復帰しても万全とは言い難いため、ローテーションを安定して任せられる投手を少なくとも一人は獲得しなくてはならない。
先発を補強すればそれまで先発で投げていた投手をリリーフにまわせるため一石二鳥の補強になるはずだ。


中地区
タイガースが独走するのかと思いきや、オフの補強に力を入れていたインディアンスが台頭に戦っている。
他3チームは勝率5割を切っており、この地区は二強になりつつある。

”タイガース”
チーム打率がリーグ1位、チームOPSがリーグ2位で得点力に関しては問題がない。
カブレラやフィルダーといった得点源になっている選手は実績があるため後半戦の急激な失速の可能性も低いだろう。
投手力も高いのだが、特にハイレベルなのが先発陣。
エースが不調でもシャーザー、サンチェス、フィスター、ポーセロと盤石の布陣でDL入りしたサンチェスに変わりローテ入りしたアルバレスも悪くない。
バーランダーが復調したときのことを考えると上がり目すらある。
しかしリリーフは盤石とは言い難い。
シーズンが始まってから獲得したバルベルデが不調でマイナー落ちし、ベノワが代役になるが層は確実に薄くなっている。
アルバカーキやロンドンに期待する手もあるが、彼らは制球面からイマイチ信用はできない。
インディアンスとはかなりの接戦だけに補強は急務だ。


”インディアンス”
打線自体はタイガースの方が上だが、機動力を使えるため得点力は同等のものを持っている。
となるとやはりポイントは投手。
先発もリリーフも安定しないため全体的に強化の必要がある。


西地区
開幕前有力を見られたエンジェルスが沈み(最近は持ち直しつつあるが)、レンジャーズとアスレチックスの首位争いが繰り広げられている。

”レンジャーズ”
今年のレンジャーズは投手のチームで、得点力はリーグの平均程度しかない。
本拠地が打者有利であることを考えるとこれは問題だ。
現有戦力でもやっていけないことはないが長打力のある外野手が欲しいところ。


”アスレチックス”
投手力は相変わらず高く、得点力もいい。
攻守のバランスがよく明確な弱点もやや機動力が低いくらい。
バランスはいいのだが、優勝争いで優位に立つのであれば何か一つ飛びぬけたツールは持っておきたいところ。
安定感のある先発投手を一人加えることが理想の補強になるだろう。




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