2013年7月2日火曜日

ア・リーグ新人王は本命不在の混戦模様

今年のナ・リーグは新人王争いが非常に熱い。
ミラー、テヘラン、リュ、フェルナンデスなどの先発投手たちに最近はプイグの活躍も目覚しい。
本当に誰がとるのかわからない状況だ。
しかしア・リーグの方はナ・リーグに比べると地味なものになっている。
好成績を残している選手はもちろんいるのだが、ずば抜けた選手がほとんどいないためナ・リーグとは違う意味で予想しづらいレースだ。


ウィル・マイヤーズ(レイズ)
14試合 打率.293 3本塁打 10打点 出塁率.328 OPS.793
開幕前から有力候補だと言われていたマイヤーズはメジャーデビューが6月18日と遅めのスタートとなった。
今季に関しては昨季ほどマイナーで突出した成績を残していなかったせいもあるかもしれない。
メジャーデビュー後数試合は少し苦しんだが、一度3安打(1本塁打)といい試合を経験するとそこからはよく打ち本塁打のペースも上々だ。
ここからでは出場試合数もたかが知れているが、パワーに関しては今季のア・リーグルーキーの中で一番であり、ここから20本塁打程度を量産する活躍をみせれば本命不在のレースの主役に躍り出ることもできるかもしれない。


ニック・フランクリン(マリナーズ)
31試合 打率.295 4本塁打 15打点 出塁率.363 OPS.845 5盗塁 
低迷するマリナーズの数少ない希望の光で、元々有望株ではあったが今季はマイナーで打撃が開眼しメジャー昇格後も安定した好成績を残している。
その活躍で不振のアックリーを外野においやり今では不動の地位を築きかけている。
最終的に突出した数字にはならないだろうがバランスの良さで高評価を受ける可能性は高い。


オズワルド・ガルシア(ツインズ)
49試合 打率.283 6本塁打 25打点 出塁率.346 OPS.810 
マイナーでの活躍とツインズの予想通りの低迷を受けて4月にメジャーデビューし、序盤は苦しんだものの時間が経つごとに適応していっている。
フランクリン同様突出した数字にはならないだろうが、この調子でいけば安定した打撃成績を残せそうだ。


ホゼ・イグレシアス(レッドソックス)
39試合 打率.409 1本塁打 9打点 出塁率.455 OPS.985
おそらく多くのファンが驚いていることだろう。
イグレシアスと言えば守備は既にMLB最高レベルも打撃はマイナーレベルという印象が強い。
長打力もなく、ファンは彼の守備だけに期待していたはずだ。
しかしいつか調子が落ちるだろうと思われていた打撃も未だに打率4割をキープしている。
当然この調子がいつまでも続くわけがない。
実際今季AAAで残した成績は悲惨なもので打率2割ちょっとだ。
しかし今の彼は間違いなく攻守両面でレッドソックスの首位に貢献しているし、もしこの打撃開眼がいっときのものではないのなら彼はアンタッチャブルな存在になれるかもしれない。


ジュリクソン・プロファー(レンジャーズ)
31試合 打率.257 3本塁打 9打点 出塁率.319 OPS.700
レンジャーズどころかMLB全体でも3本指に入るレベルの有望株だ。
身体能力に優れた5ツールプレイヤーで、まだ20歳ながら精神面でも非常に高い評価を受けている。
彼のポテンシャルはこんなものではなく、新人王級の成績をのこしてもおかしくないはずだ。
しかしそれを妨げてしまう障害もある。
それはチームにアンドラスとキンスラーという主力選手が同ポジションにいるということだ。
これが今レンジャーズが頭を悩ませている問題で、いかなスーパースターの卵といえど出場機会を与えられなければ意味がない。
キンスラーのコンバート案などの解決策が候補としてでていたが未だ実現には至らず出場機会はいまいち増えない。
アンドラスの打撃成績はかなり悪いのだが、チームは彼と長期大型契約を交わしたばかりなのでそう簡単に外すわけには行かない。
そういったジレンマが解決されなければプロファーの新人王は少々難しいのかもしれない。


投手ではリリーフでコディ・アレン(インディアンス)、プレストン・クレイボーン(ヤンキース)などが活躍しているが、彼らはクローザーではないため余程圧倒的でないと上位に躍り出ることは難しいだろう。
先発でもクリス・アーチャー(レイズ)などがいるがスタートが遅れたせいでイニング数を稼げそうにはない。
そう考えるとやはりア・リーグの方は打者が有力となってくる。
しかし上記の通り圧倒的と言える選手はおらず、今は団子状態。
ここから抜け出す選手が出てくるかもしれないが今のところは本命不在のレースになっている。
個人的にはフランクリンが有力になるのではないかと睨んでいるが果たしてどうなるだろうか。

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