2013年7月4日木曜日

サイ・ヤング賞レースの行方 ”ナ・リーグ”

ナ・リーグはDHがないこともあってか、ア・リーグよりも好成績を残している投手が多い。
またア・リーグは20代中盤から後半という今まさに全盛期を迎えている投手で争われているが、ナ・リーグの方の有力選手は非常に若い。
将来が非常に楽しみな面々ばかりで、ひょっとするとこのうちの何人かは殿堂入り級投手になるかもしれない。

 最有力投手
クレイトン・カーショウ
18試合 7勝5敗 防御率1.93 130.1回 126奪三振 33四球 被本塁打7 WHIP0.93
QS率0.78 FIP2.59 xFIP3.12
現役最高の左投手、いやもはや現役最高の投手といってもいいかもしれない。
25歳にしてこれなのだから、今後が恐ろしい。
彼の場合は投球技術や守備力も優れているだけに長く活躍できるだろうし、そうなれば殿堂入りも見えてくる。
勝ち星があまり伸びていないがここ最近はチーム状態も上向いてきており、打線にも火がつきはじめただけに後半に10勝くらいしても全くおかしくはない。
内容重視の近年のサイ・ヤング賞だけに、カーショウの内容なら15勝以上できれば受賞の可能性がかなり高くなるだろう。
デビュー当時の制球難に苦しんでいた頃から見てきただけに彼の活躍が個人的には非常に嬉しい。


次点
マット・ハーベイ
18試合 7勝2敗 防御率2.27 123.0回 141奪三振 27四球 被本塁打6 WHIP0.91
QS率0.78 FIP2.08 xFIP2.65
非常に順調に階段を駆け上がっているパワーピッチャー。
三振をとるという一点においてはカーショウよりも上で、今季奪三振王の最有力候補になっている。
彼はデビュー2年目の24歳なのだが若いパワーピッチャーにありがちな制球難というものが今の彼にはない。
昨季はまだ制球が安定していなかったのだが今季の安定度は凄まじい。
強気な性格で、ニューヨークをわかせられる豪腕が久々に登場したことにメッツファンたちも喜んでいるだろう。
今季サイ・ヤング賞を獲得する可能性はもちろんあるが、終盤のスタミナ切れが心配だ。


アダム・ウェインライト
17試合 11勝5敗 防御率2.22 125.2回 114奪三振 12四球 被本塁打4 WHIP0.99
QS率0.88 FIP2.02 xFIP2.67
安定感がもはや一人だけ異次元の域に達している。
正に現代版マダックスとでも言うべき活躍で、K/BBが飛び抜けている。
最多勝も狙える位置につけており、怖いのは怪我だけという状態だ。
過去には2年連続サイ・ヤング賞投票2位だったこともあるが三度目の正直となるか。



ジョーダン・ジマーマン
17試合 12勝3敗 防御率2.46 120.2回 85奪三振 17四球 被本塁打10 WHIP0.94
QS率0.76 FIP3.23 xFIP3.39
ウェインライトに次ぐ安定感を持ち、援護にも恵まれているのだが三振が少ないこととたまにド派手に炎上することがあるのがたまにきず。
特に奪三振という点で他の候補には大きく劣っているため何かで差をつけなくてはいけないが、他の候補のレベルが高すぎるため現実的には受賞は難しいだろう。


クリフ・リー
17試合 9勝2敗 防御率2.59 125.1回 115奪三振 21四球 被本塁打8 WHIP1.15
QS率0.88 FIP2.58 xFIP3.09
フィリーズの強力ローテーションの中でいまや唯一好成績を残しているが、その安定感と信頼感は34歳の今も全く変わらない。
派手さはないが確実に長いイニングを投げ少ない失点でおさえており、ここ10試合では全てで7回以上、うち4試合で8回以上を投げた。
後半戦にかけては経験がものを言うことになるだろう。


大穴
スティーブン・ストラスバーグ
16試合 4勝6敗 防御率2.24 100.1回 98奪三振 31四球 被本塁打7 WHIP1.04
QS率0.69 FIP3.12 xFIP3.39
勝敗だけ見れば明らかに物足りないが驚くことなかれ、ここ10試合のうち彼が2失点以上したのはわずか2試合だけ。
あとはすべて1失点以内におさえているのだ。
6回を投げられないことがあるのはいただけないがさすがの投球だ。
気になるのは奪三振があまり伸びていないことと怪我だ。
とりあえずは今季は200回に到達できるかどうかに注目したい。
 

0 件のコメント:

コメントを投稿